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カテゴリ:法科大学院と司法試験
今回の選挙で1番びっくりしたのは「排除します」と小池さんがおっしゃった途端に潮が引くように希望の党の人気が落ちたことでした。
こんな激烈な反応があるなんて、人の心理ってこわいなあと思いました。 私が最初にこの発言を聞いた時、「これ、裏で自民党とつながっているんじゃないの?」という勘繰りをしてしまいました。アンチ安部を掲げていながら、実は大問題の憲法問題で安部とつるまれたのではとんだ見込み違いをしてしまいかねないと思ったわけです。 でも、よく考えてみれば、本当につるんでいるのであれば、そういう意識を持たれるような言葉は特に注意をして言わないはずです。なので、小池さんの立場からすれば「ちょっと正直すぎた」発言を先走ってしてしまったということなのだろうと思います。こういう大場面で小池さんの立場だったら、排除は排除でも「安部の排除」を強調し、他の部分はぼやかして希望の党の当選数をとにかく増やし、小池さん自身の影響力を大きくしてから、政策の話を徐々に出すようにするのが得策だったかもしれません。でも、多分小池さんは多数の当選が当然にとれると確信していて、その確信に乗ってその先の話を勇み足でしてしまったのではないかと想像してしまいました。そういう意味で、慢心はあったかもしれませんが、小池さんは正直な人だと思います。それに今回の排除の論理で、各政党の位置づけがわかりやすくなったのは良かったのではないかと思います。 今回の選挙で小池さんは窮地に立たされてしまいましたが、これから支持してくれる人が本当の理解者という見方もできます。本当に信用できる人をよく見極めて、ひとつひとつの仕事をしっかりと積み上げていただけば理解者は増えるはず。是非東京オリンピックを成功させていただきたいと思います。 話は戻って「排除の論理」です。 政治の話題の半分くらいは失言問題なのではないかと思うくらい、政治家の失言はしょっちゅう起こっています。この「排除します」も、そういう失言のひとつとも言えそうなのですが、今回の反応はとても大きいものでした。流行語大賞になってしまうくらいのものではないかと思います。 多分、今後の政治の方向性を予測するのに、重要なキーワードなのだろうと思います。現在の国民が抱えている問題意識が何かと何かの対立なのか違うのか、対立として何と何の対立なのか。無意識の中に強く感じている部分が何なのか。そこを探るには軽視してはいけない気がします。今回に続く大きなうねりが次に来るかもしれません。でも、それに対応できる人が果たしているのでしょうか。国の危機的状況は、もう待ったなしのところまで来ているっていうのは本当だと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017年10月29日 14時57分41秒
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