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人気ランキングに参加しています。良かったらお願いします。 にほんブログ村 ^-^◆ 命懸けで 仕事に打ちこんだ時代[中] <日本産業界……高度成長真っ只中の頃> 中 田「工場長! 課長は、部長と一緒に出張されておりまして、 本日は、居られません!」 ・・・・・携帯電話など無い時代の話です・・・・・ 工場長「なんだ……そうか、………………わかった。(^-^) もうこの話はお終いだ。俺も工場の会議があるから、 お前たちは、もう管理センターに戻れ……」 野 田「回答を頂きませんと…………」 工場長「野田!!何度行ったら分かるんだ。この案はノーだ。 お前の名前と一緒だ。ノーダ。ははははっ……」 野 田「……では、ノーの理由をお聞かせ下さい」 工場長「そんなもの、ノーだからノーだ。さっさと帰れ。 命はひとつしか無い!!」 野 田「…………」 中 田「いえ、会議が済むまで待たせて頂きます。 ご了解を頂かないと戻れません……」 工場長「待っていても、もうお前たちとは話をしないぞ!! 帰れ!! <`ヘ´>」 会議室に行ってしまった工場長。 時刻は、17時。退社の時間である。 野 田「中田さん、仕方ないから一旦戻って課長に 報告しましょうよ」 中 田「そうか、じゃーそうしてくれ。俺は待ってみる……」 野 田「あの剣幕じゃー、今日は無理ですよ。出直しましょう。 課長も待っておられる事だし…………。 いけない!出張って言ってしまったんですね。 何で、あんな嘘をついたんですか?」 中 田「意地よ!」 野 田「意地……?」 中 田「電話されてみろ。俺たちは完全な子供の使いに なってしまうじゃないか。 少なくとも、俺たちは課長から全権を委任されて ここに来たんだ。 そんなみっともない事になったら、 俺は、会社に出てこれなくなる…………」 野 田「でも、ウソをつかれたんで肝が冷えましたよ。 強引に電話を掛けられていたら大変でしたよ」 中 田「うん……、しかし工場長には見破られていたな……」 野 田「えっ……じゃー、どうして、 電話掛けられなかったんですか?」 中 田「とっさについた俺のウソの意味を考えてくれたん じゃないかな……。 俺たちの立場もおもんばかって頂いたんだろう。 今日は感情的になっておられたが……凄いお方なんだ」 野 田「……そういうことですか……。難しいなぁぁ……。 しかし、中田さん。 『死んでもらいます』って言った時には、 流石に肝を冷やしましたよ」 中 田「工場長は……、実は何もかも分かって言われている様な そんな気がしたんだ。 『お前たちも、命を懸けてやっているのか!!』と 問われた気がした。 俺は、まさに本件にはそのつもりだから、 共に死にましょう……くらいの意味で言ったんだ……」 野 田「うーん……。そうなんですか……奥が深いですね……」 中 田「野田君、君は我が社のエリートだ。 良い大学も出ていて優秀だ。だからその若さで我々の リーダーになっているが、今日の様なやりとりは、 これから10年20年後の自分の在り方にとって、 とても重要なものになってくるぞ。 仕事の勝負は、最終的には人間力の勝負だからな……。 人間力……言いかえれば説得力だ」 野 田「そうなんですね……。 中田さん、正直今日は……私、怖かったですよ。 あの大物の大崎さんに一度恨まれたら、 私の将来なんてありませんもの……」 中 田「ははははっ……。 真っ青な顔をしていたな。 良い経験をした……な。 じゃー、車を呼んでもらってセンターに戻れ」 野 田「中田さんは?」 中 田「うん、もう少し、粘ってみるよ。 工場長を信じたいんだ」 野 田「無駄だと思いますが……。 中田さんも言い出したら聞かないから……、 一旦、戻ります」 <続く> 人気ランキングに参加しています。良かったらお願いします。 にほんブログ村 ====================================================== ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 12年間蓄積した本ブログの一部を抜粋して本にしました。 『愛ことば・心の散歩路(ビジネス編上巻・中巻・下巻)』です。 それぞれ200円です。(^-^) AMAZON公式サイトで「愛ことば」で検索して下さい。 良かったら、どうぞ。よろしく、お願いします。 『愛ことば・心の散歩路(ビジネス編上巻・中・下巻)』 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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