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愛 こ と ば・心 の 散 歩 路

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2018/06/18
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 ^-^◆酒呑み雑談【13】本気の挑戦……その実態は? [上]
          <Renewal>



志時「会社の人事異動とはいってもだ……、
   ほとんど実務知識の無い奴がよ、突然自分の職場の主任格
   として赴任してきた訳だろう……。
   こりゃーねぇ、いきなりその配下になった人達は、
   面白いわけないよ……な……」

ゆり「そりゃーそうですよぅー。絶対そうですよ!!<`ヘ´>
   長い間その職場で頑張ってきて、そろそろですよぅ……、
   そろそろ自分がリーダー格かな……?
   なんて思ってた人も居たでしょうからねぇ……。
   迷惑ですよーーー」

志時「ウン、居た……。
   ……確かにな……。そういう人が俺に対しては、
   お手並み拝見っていう態度になるのも……、
   分らん事はなかった……(一_一)」

シゲ「しかし……とは言っても先輩、
   それはサラリーマン社会では当然の事ですから……、
   そういう人達は三流社員と言わざるをえませんね……。
   こういう事は、サラリーマン社会の常識です……」


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ゆり「でもでもシゲさ~~ん、きれい事じゃないよ……。
   人情としてはよ、長~くその職場に居る人なんかさぁ、
   やる気無くすよね…………。
   ……無くすよぅ……。……無 く し ま すーーー。
   ………焼酎お代わりしまーーーーす( ̄~ ̄)ξ」

シゲ「おいおい、よく飲むなぁゆりは……。
   酔っぱらっても知らんぞ……。(`へ´)
   しかし、先輩、ゆりの言い分も分からん事はないですが、
   そんなスネた考え方を持っているからこそ、
   リーダーには出来ないっていうのもありますよね……」

志時「ウーーン………しかし俺は黙って従ってくる人間より、
   意地を示すヤツの方が遥かに好きだし、結果的には
   そういう連中の方が仕事も出来るとは思うがな……」

シゲ「……そうですか……。
   ……まあ、しかし何ですね……。
   志時さんが自分で決めた人事でも無いのに、
   そんなややこしい話になるんですね?……辛いよなぁ……」

志時「うん……まあ辛いって言うより煩わしかったなぁ~~。
   しかし、人事異動ってそういう側面もあるんだよな……。
   特に本人に『転機』を与える場合なんかにな……。
   基本的に人事措置はトップダウンだから……」


      720.JPG


ゆり「転機(天気)は雨にも晴れにもなるので~す(^_^)」

シゲ「コラ、ゆり! <`ヘ´>
   確かに……部下の人達のそんな気持……人情としては
   分かりますけどね……。しかし先輩だって被害者なのに。
   ――でも、そんな中で先輩は真っ直ぐ攻めるわけだ。
   とても真似できないや。
   ……凄いや……(ー_ー)」

ゆり「シゲさん、今更何言ってるんルンルン……。(`ヘ´)
   当たり前の事だって!!
   だって志時先輩って、攻めの駒しか持ってないんだもん
   ………(^。^)」

志時「攻めの駒か………ウン、面白い……。(^。^)
   ゆりは、将棋も指すのか……?」

ゆり「……へへへへっ……。ノン……ノン……(*^。^*)」

志時「攻めの駒…………全くその通りよ、
   シゲ……。
   ……凄くなんかあるもんか……、
   単なる性分って奴よ。
   ………それに、このケースの場合は、
   自分で希望した道でもあったからな……」


      808赤花.jpg


シゲ「ウーン……(-。-)………しかし……(-_-)」

志時「――――さっき、挑戦って言ったが……、
   あれは自分に対するもんだ。
   ……仕事に対してだけじゃない…」

シゲ「えっ? (゜-゜)」

志時「さっきも言ったろう?
   ……自分がどのくらいの人間か試してやれっていう様な、
   そんな感覚…………」

シゲ「…………!」

ゆり「六進数……なのだぁぁぁぁぁ……(*^▽^*)」

志時「ケッサクなことによ、蓄積されていたドキュメントがさ、
   読み進むにつれて中々に面白いのよ……」

ゆり「面白い? 会社の書類が? ええっ?……変なのぉぉー」

志時「まあ、聞けよ……。(^。^)
   とにかく書類の整理の仕方が悪くてな。
   テーマ毎に殆んど時系列に綴じられているだけなのさ。
   ………これが幸いしたねぇー」


      



シゲ「えっ、かえって読みにくいんじゃないですか……?」

志時「あのな……こういうことだ。
   最終結論だけがきちんと整理された書類を見ても、
   内容が理解しにくいって言うか、
   深い意味が分かりにくいって事……あるだろう……?
   そんな経験した事ないか……?」

シゲ「ええ、ええ、ありますよ……」

志時「それがよ……ひとつの結論に至る途中で、二転、三転
   していく議論の過程が、生々しい資料で、そのまま、
   そっくり残ってたんだ。
   ……これはもうタマラン……本当に、面白かったよ。
   もう……変な推理小説より凄い展開なんだから……。
   ………ホント、ホント……、
   面白かった…………(^-^)」

ゆり「……!!!!?」

シゲ「なるほど……。
   どんな風に、その最終結論に至ったかが手に取る様に
   分かるわけですね……」


      


志時「そうそう、まるで江戸川乱歩の推理小説を読んでるような
   感じだったよ」

ゆり「推理小説………!?……江戸……?? (-。-)」

志時「こう……読みながらな、……自分なりにあれこれと、
   結論を想定するわけだ。
   誰だって自然にそうなるよな……。
   ―――でも自分の思う結論にならない事が多かった。
   残念ながら……な……、ははははっ……(^-^)」

シゲ「……ということは、先輩も負けずに色んな角度から考え
   たって事ですよね……」

志時「色々どころか、あれやこれやとね。
   自分の知識・経験の全てを絞り出して、
   書類とディスカッションしながら読んでたようなもんだ。
   ―――しかし、まぁこの職場、昔から大変な能力の先輩が
   居たんだって、つくづく感心したよ……」

シゲ「志時さんも、そういう過去の凄い先輩達と紙の上で
   議論してたわけですね。
   でも、それってメッチャ根気のいる作業でしたね……」


     


ゆり「漫画だったら、私でも読むかもしれんけど…………、
   ………どんなんだったんすか?」

志時「うん、10年分位のドキュメントだったんだがな。
   いやはや、読み応えあったなぁ……。
   そうねぇ……たとえばだな、800億円位の設備投資を
   するか、しないか。
   するとして、その具体的な一案・二案・三案……、
   ………メリット:ディメリット………、
   ……なんてなものだったな…………。……ウン」

ゆり「ヒヤー………!…………ホトンド……気絶~~」

志時「書類の整理のレベルも、これがまちまちでさぁ……。
   きちんと揃ってないケースも、結構多くてな……」

シゲ「そりゃー、そうでしようねぇ……」

ゆり「……歯抜けってヤツね……いわゆる」

志時「そんな時、何とかいきさつを知りたいじゃないか……、
   なっ。それでベテランの先輩に聞いてみるわけだ……。
   これが又……うるさがられてねぇ……」


      


ゆり「だって、志時先輩。
   ………奇人が相手じゃ、誰だって逃げますよ。
   ふふふっ……ははははっ……」

シゲ「コラッ! 又!……ゆり!………もう <`ヘ´>」

志時「違いないや。(^_^;)
   ……それによ、過ぎ去った過去の話だからな……。
   先輩達にとっては、もう、とうの昔に終わってしまってる
   仕事であるわけだ……」

シゲ「……第一、そんなに詳しく、いちいち覚えてもいない
   でしょうし……ねぇ」

ゆり「そうそう、そうよ。だから余計うるさがられるのよ」

シゲ「……でも、食い下がったんでしょう。へへへっ……」

志時「ははははっ……ご名答。
   とにかく、しつこく聞き出してだな。
   それを元に又、書類のストーリーを繋ぎ合わせるわけだ。
   ……だから、退社するのは、毎日21時位になって
   しまってね」

シゲ「……毎日……」


       


志時「………しかし、会社の歴史の奥底を勉強してるような
   感じで、実に面白かった。――言ってみりゃさ、
   ガンバリ度合150%といったところかな……」

ゆり「ウヒャ~~~~!」

志時「……でも何だな、考えて見りゃ、面白かったからこそ、
   続けられたんだろうなぁ……」

シゲ「連日連夜でしょう……?
   そりゃー、150%どころじゃないっすよ………」

女将「―――相変わらず、話弾んでますねぇ。ハイ、お漬物。
   これ、サービスだからね。どうぞ……」

志時「ああ、いつもすんませんねぇ。
   ……コレコレ……これが旨いのよ……」

ゆり「おかみさんが漬けたんですか?……ですよね?」

シゲ「当然じゃないか、ねぇ、女将さん……」

女将「ははははっ、……どうぞ、ごゆっくりね」

志時「………うん、やっぱり旨いや……。
   このキュウリの床漬けがたまらん……うん」




         <続く>




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Last updated  2018/06/18 08:48:27 AM
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