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人気ランキングに参加しています。良かったらお願いします。 にほんブログ村 ^-^◆ 帰国者が戸惑った『お疲れさま』という挨拶 「職場なんかでさ、仕事が終わって帰る時とか、 廊下ですれ違う時に『お疲れさま』って声かけるのって、 けっこうあちこちで見かける光景だよな……」 「うん、新入社員教育なんかではビジネス・マナーの基本として 教えたりするよ……」 「しかし考えてみれば、この『お疲れさま』というのは 不思議な言葉だよね。 ほかの人の疲れに対して“お”を付けて丁寧語として、 さらに加えて“さま”まで付けて丁寧語として 強調してるんだ……」 「そう言われれば“お陰さま”も似ているが……、 あれは我々の先祖からのルーツで、 何事かを成し遂げたときに決して自分ひとりの力で できたのではない、陰で何かの支えがあったから できたんだという……思いに基づく“陰”に対する 感謝の心だもんな……」 「うんうん、あれはそうだな……確かに……。 実は、昔から俺が尊敬する先生がな……、 何年間もアメリカで研究生活をしておられて、 その後、日本に帰って来られてからのことなんだが……」 「ほう……偉い人を知ってるんだな……お前」 「その先生が、仕事からの帰り際に、 アメリカでは聞き慣れない『お疲れさま』という言葉を かけられて、とても困惑したという話を聞いた事がある」 「これって日本独特の言い方なんだろうなー……」 「……というか、その先生はだな 『疲れるほど仕事をしていないことを見透かして、 皮肉を言っているのだろうか……』 『自分はこんなに疲れているのに、 あなたはもう帰るのかとアピールしているのだろうか』 それとも『はた目には疲れているように見えるほど眼の下に 隈ができているのだろうか』などと……、 その言葉の意味について考え込んでしまったらしい。 もうだいぶ昔……、1990年代半ばのことだけどさ……」 「おいおい、その先生、それはちょっと考え過ぎじゃないか…… 軽く考えていいのに……挨拶なんだから……」 「ちょっと調べてみたんだが……『お疲れさま』という言葉が 職場の日常的な挨拶として全国的に定着したのは1990年代 の前半頃らしいぜ……」 「……というと、バブル経済真っただ中の頃かな……? そう言われれば、俺たちの若い頃は言ってなかったな……。 『お先に失礼します』が主流だったような…………」 「そうなるかな……。ちなみに辞書にいつ頃載ったかなんだが、 広辞苑に「相手の労をねぎらう意の挨拶語」として登場する のは、1998年の第5版が最初なんだよ。第4版以前には 独立した項目はないんだ……」 「おいおいお前も、またまた、よく調べたもんだな。そういう 事か?何か世相を反映した言葉なんかな……?」 「その頃はさぁ、がむしゃらに働けば結果の出ていたバブル経済 が崩壊した後でな……。どんなに頑張って働いても、なかなか 結果に結びつかないという疲労感が漂い始めた時期なんだ…」 「バブル期との落差が大きかったなぁ……倒産も相次いだ……」 「だからもしかすると『きっと相手は疲れているんだろう』と いう気持ちが込められていたのかもしれないな……」 「それとさー、自身の疲労を相手にも共有して欲しいという感覚 があったのかもしれないぜ……」 「最近は、企業もさまざまな事件やら事故やら、不祥事が続くが 他の者への気遣いがあれば、防げたんじゃないかと思うものも 多いような気がするよ……。 挨拶として『お疲れさま』という言葉を使う国なんだからこそ 他人を思いやり気遣いのできる社会にしていきたいもんだな」 「ふふふっ……そういう事だな。 お前、うまく、まとめたな……。さすがだ……(^。^)」 人気ランキングに参加しています。良かったらお願いします。 にほんブログ村 ====================================================== ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 14年間蓄積した本ブログの一部を抜粋して本にしました。 『愛ことば・心の散歩路(ビジネス編上巻・中巻・下巻)』です。 それぞれ200円です。(^-^) AMAZON公式サイトで「愛ことば」で検索して下さい。 良かったら、どうぞ。よろしく、お願いします。 『愛ことば・心の散歩路(ビジネス編上巻・中・下巻)』 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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