カテゴリ:人を育てる
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人気ランキングに参加しています。 良かったら【ポジティブな暮らし】をクリックお願いします。 にほんブログ村 ^-^◆ 教育の原点『人は木を育てる事は出来ない』 <Renewal> 「部下というか……配下の人を持つ立場になるとだね……」 「えっ?どうした……? 急に……また、何の話しだ?」 「なにも企業に限った事ではないと思うけど……、 ちょっと考えることがあってね……」 「何だよ…………」 「上司や先輩からよく言われたんだよなぁ……。 部下を育てるという事が大切な任務なんだと……」 「まあ、大体そんなことじゃないかなー……。 子供を育てるんだって……大切な事だ……。 大げさに言えば、一国の維持発展の基礎だよ」 「うん、確かに……。 自分が会社生活の中で、初めて部下らしい立場の人を 配置されたのは、26歳の時だったよ……。 その数は13人だったなぁ……」 「ほうー、その時、主任かなんかになったんかな……。 ……しかし、いきなり13人とは多いぞ……」 「まぁ、主任じゃなくて班長なんだが……それに加えて……、 その内7名の方が俺より年上だったんだよ」 「なんじゃそれは……。そんなことってあるのか?」 「その上にね……その中のお二人は、なんと俺より15歳も 年上だったのさ……。もう……大先輩だ……」 「大体、なんでそんなことになるんだ……? もしかして、新興職場なのか、その職場は……」 「うん、コンピュータ関連の新しい部署だった……。 コンピュータと関係の無い別の職場から、 社内公募で集まった人たちだったんだ」 「そうだろう、そうだろう……それなら納得だ。 年齢は重ねていても、専門知識は未熟ってわけだな……」 「当時、上の人から教育について、色々と指示されてもね、 よく分からなかったよ。 『部下を育てる?』って一体どういう意味だ……と、 思ったよ。……だって、年上ばっかりなんだし……」 「まぁ、そうだろうなぁ……。 そんな年齢構成と数じゃなぁ………最初としては難しい」 「部下を育てるということが、基本、どういう意味なのかが 分かっている様で、分かっていなかったようなんだね………」 「……うーん、26歳か……。 いい年やな……(^-^) でっ、色々と悩んだわけだ……」 「うん、しかしもう動き出してるから時間的な 余裕もないし……、思い悩んだ末に辿り着いた答えは、 『部下が単独で仕事をこなしていける様にしていく事』 だろう……ということだった……」 「ギリギリの一人前に育てる基準みたいなもんやな。 親子の関係も一緒じゃないか……。 こっちは20年近くかかるが……」 「うん、そういう事に近いと思ったんだ。 親みたいなもんだよ。 確かに半数以上の人は人生の先輩ではあったんだが、 他の部署から人事異動で来られ、 この職場の仕事の専門性には疎かったわけで…………。 だから、自分より年下のバリバリの技術者と協力して、 1日も早く14人分の戦力に整えることだと……、 そんな風に考えたんだよな……」 「そうそう、それで良かったんじゃないか……。 それでもさぁ、半数が素人じゃー、大変だったなぁ……」 「まあな……。 『教育』という字の前段は『教』、即ち知識の伝達なんだ。 後段は『育』、つまり本人が能力を自主的に 発揮できるように、育むという事なんだよな…………」 「……なるほど、そんな字になってるなぁ。 そんな風に考えた事は無いが……。 でも最近の上の者は『教教』になってないか? 知識の伝達だけで、任務は済んだと思っている……」 「昨今は、親だってそんな感じだよなーー。 俺は若いうちに、この人生の大切なテーマについて 考える機会を貰って、幸運だったと思っているよ……。 誰だって、新しい仕事は知らないというだけで、 知ってしまえば、それらを処理できる基礎的な能力は 持つわけだ。 もちろん人によって優劣の差はあるのが当然だがな……。 次は、その基礎能力を発揮できる様に色々と手を打つのが 俺の任務と気付いた……」 「うんうん、お前ならそうやろうな。 しかし、大分長い間悩んだんじゃないか?」 「ははははっ、見抜かれたな……。 3か月くらいはあたふたしていたよ。 ……でも気持ちが決まってからはかなりの事が、 順調に進んだよ。 以来その時の考え方、やり方が『教育』に対する考えの 基礎になったような気がするなぁ……」 「指示されたことだけを出来る人材にするんじゃなくて、 自主的に、自分の任務を果たせる人に育てるって事だな……」 「うん、育てる……ってのも、少し違和感があって、 本人が、自分で育っていくように仕向けたり、支援したり、 支えたりするってことかな……」 「なるほど。西洋の諺に 『人は木を育てる事は出来ない』ってのがあるよ……」 「うん、分かる分かる……。 木は自らの根から水分や養分を自分の力で吸い上げ、 太陽の光エネルギーと空気中の炭酸ガスと、水とを使って、 葉緑体内で有機化合物を生成して、成長していくんだね」 「そうそう、ちゃんと知ってるな……(^。^) それらの、樹木本体が持っている力に対して、 人は何もしてやれない。してやれるのは、 日の当たるようにしてやったり、水を供給してやったり、 嵐などから守ってやったりという、支援的な仕事なんだよな。 育つのは、木が自らの力で育つ……」 「うん、その事に似たような事を体感したような気がするよ。 若いうちに、そんな経験をさせて貰って、ラッキーだった」 「ラッキーと思えるお前が偉いよ。その後も、この教育の基本を 貫いているようだしな……」 「ふふふふ……、お陰さまで……」 「あとは、この事を、後輩につないでいかなくっちゃな」 「(^。^) ご明察!! ははははっ……」 人気ランキングに参加しています。 良かったら【ポジティブな暮らし】をクリックお願いします。 にほんブログ村 ==================================================== ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今まで蓄積した本ブログの一部を抜粋して本にしました。 『愛ことば・心の散歩路(ビジネス編上巻・中巻・下巻)』です。 それぞれ200円です。(^-^) AMAZON公式サイトで「愛ことば」で検索して下さい。 良かったら、どうぞ。よろしく、お願いします。 『愛ことば・心の散歩路(ビジネス編上巻・中・下巻)』 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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