カテゴリ:思い出
◆
![]() 人気ランキングに参加しています。 良かったら【ポジティブな暮らし】をクリックお願いします。 ![]() ^-^◆ 感動!……うどん屋の店員さんに教わったこと <懐かしのRevival> 何だかんだと忙しくて、昼食をとり損なった日の事。 3時頃、とある食堂にやっと入れたわけです……。 もう、お腹ペコペコです……。 店に入ったとたん、いかにも気の弱そうな女性の店員さんが、 お冷やをお盆に乗せ、一番奥のテーブルまで……、 後からピッタリついてきました。 「はい、どうぞ…………。えーー……何にしましょう?」 「ラーメン、お願いします!!」 やっと、昼食にありつけます。好きなラーメンにしました。 「………ラーメン…? ………ですか?」 「ああ、普通ので良いですから……!!!」 「は、はい…。どうも……」 ![]() 気になっていた数字を確かめたくて、 早速、カバンから書類を出しながら見上げると、 彼女はまだそこに立っています。 ……どうも新米さんのようです。店に入った途端に、 ピッタリついて歩いて来るなんて、ちょっとダサイなとは 思っていたんですが…………。 なんせ、こっちは、早く書類に目を通したいんです。 「まだ、何か?」という渋い顔で見上げると…、 慌てたように彼女はカウンターの方に戻って行きました。 書類をめくっていたんですが、ベテランらしい店員さん達と、 さっきの店員さんとのお喋りが、まぁ、やかましい事、 やかましい事…………。 姦しいというのは、こんな事かと、頭の片隅で考えながら……、 眼は書類…………デス。 「……間違って、……」 「……いいから、いいから……」 そんな言葉が、途切れ途切れに私の耳に飛込んで来ます。 どうも、この新米らしい女性は、普段、結構ミスを犯して いるのでしょう……。物を読みながらでも耳は聞こえ、 色々考えられるものです。 ……不思議……デス。 ![]() 「お待ちどう様」 今度は別の中年の女性がラーメンを運んできてくれました。 やっとありつく昼食に……まさに一気食い…………デス。 丁度その時、常連さんらしい男の客が2人入って来ました。 食べている私を不躾にジロジロ見ながら斜め前に着席。 座ってもじっと見ています。 ……失礼な連中です。 「いつものうどんで良いの……?」 「ああ、頼むよ………」 そう言いながら、まだ、こっちをジロジロ見ています……。 あんまり無礼な感じなんで、ちょっと睨むような感じで 見返したら、二人共慌てて目をそらしました。 こんな時刻に来て食事しているから珍しいんですかね……。 二人は厨房の仕事の様な服装です。近所の店でしょう……。 二人にうどんが届く頃こっちは食べ終わりました。 ちょうど、次の約束のお客様の所に行くのに良い時間です。 正面の壁にベタベタと貼ってある大きな値札を見て、 種類の多さに改めて驚きました。麺が中心ですが……、 カレーから、どんぶり物まで多種多彩です。 ![]() さて、ラーメンは………と。 …ん……?????…………。 ……ありません、値札が…………。 後ろにもいっぱい貼ってあるので探しましたが、 前と同じ札で、ここにもラーメンの札がありません。 あれっ……? もしかして……? ――― でも、ちゃんと食ったし………………。 うーん?……まさか………?………?。 いや……バカな。 「すみませーん。ラーメンいくらですか?」 「はーい、ありがとうございまーす。550円でーす」 ………な~んだ、値段札がもれていただけなのか………。 きちんとして欲しいよな……。こういう事は……。 ………迷っちゃうじゃないか……。 ……ん……???? またまた、斜め前の二人の男性がこっちをジロジロ見ています。 ん……?…………? ん…?………まさか! 「あのう……ねぇ……、この店ラーメンやってないの?」 「ええ、すみませーん。麺はうどんと蕎麦とチャンポンだけ なんです。……………すみませーん」 ![]() 「えっ!じゃー、あのー……」 「いいんです、いいんです……。 隣りのラーメン屋さんから借りてきましたから………」 「うわー、そんな事…………。 申し訳なかったねぇ……。(^_^;) 最初に言ってくれたら隣に行ったのに…………。 (こりゃー利益ゼロだわ………)」 私が、照れ隠しに笑いながら言ったものですから、 例の厨房風の二人も……、そして、他の店員達もクスクスと 笑い出しています。……書類に没頭していて……、 そんな事とはつゆ知らなかった。まいったなぁ……。 考え事してるとろくなことないなぁ~~。 ……支払いながら……いゃーーーーーー、居たたまれない。 「いいんですよ……お客さん。 うちに来てくれたお客さんなんだから…………ね」 「次からは、間違えん様にするよ………」 「いいんですよ、いいんですよ。 どうぞうちにも寄って下さいな。 ……ハイ、450円、オツリ」 ![]() 私には、この時やっと……周りの人達の行動の全てが 理解できました。…………うーーーん。 ……恥ずかしい事、……恥ずかしい事。 耳まで真っ赤とはこのことです。 もう、走るように店を飛び出しましたが…………、 後で、ひとしきり皆さんに笑われた事でしょう…………。 それにしても、新米店員なんて……決め付けて……、 ホント……失礼な事でした。 すぐ、タクシーを拾って、脇に挟んでいた書類をカバンに 入れながら…………しみじみと思いました。 『うちの客…………』……か……。 営業という仕事にとって、とても大切なものを学んだような、 そんな……気がしました。 ――― たいした、店員さん達だと思いました…………。 今も、そう思っています…………。 恥ずかしいとはいえ……チップも渡さず、 野暮な客でした。 こうやって思い出す度に、恥ずかしさと感動とが、 心に渦巻く大切な、大切な……思い出です…………。 ![]() 人気ランキングに参加しています。 良かったら【ポジティブな暮らし】をクリックお願いします。 ![]() ==================================================== ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今まで蓄積した本ブログの一部を抜粋して本にしました。 『愛ことば・心の散歩路(ビジネス編上巻・中巻・下巻)』です。 それぞれ200円です。(^-^) AMAZON公式サイトで「愛ことば」で検索して下さい。 良かったら、どうぞ。よろしく、お願いします。 『愛ことば・心の散歩路(ビジネス編上巻・中・下巻)』 ![]() ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[思い出] カテゴリの最新記事
|
|