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愛 こ と ば・心 の 散 歩 路

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2024/05/08
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 ^-^◆ 若手社員の早期退職…この問題の本質を考える[4・完]
           <Renewal>




「どうも、いまいちオーバーな話にしか聞こえませんが……」

「……だろうな……。だからお前の会社は辞める人が多いんだ」

「そんな~~ <`ヘ´>」

「まっ、参考までに聞いておきなさい。
 少なくとも専門家の話だ……」

「はい……先輩の専門ですもんね……はい……」

「例えばだな……どんな上司の所に配属された場合に、
 若手社員は辞めたくなると思うかね?」

-------------------------------------------------------


「はい、人間的に好きになれない上司の所ではないですか?」

「うん、それもあるが……、もっと具体的に云うと、
 多くの場合『仕事の指示のしかた』や、
 『報告を聴くときの姿勢』に問題があるんだよ……」


     


「姿勢ですか……?」

「そう、姿勢だな……姿勢の問題だ。
 言葉だけを聞いて、内容に対し深い理解を示さない上司、
 やって当たり前のように上から目線で指示する上司、
 パソコンやスマホを見ながら部下の報告を聴く上司、
 イライラする感情を顔や態度に出して、
 すぐに怒る上司は要注意だな」

「うーーーん……。
 これは少し、耳が痛い話です…………(^_^;)」

「やっぱりな……。そんなことだろう…………。
 こんな上司は、世代が異なる事を深く認識しないで、
 『自分達はやってこれたから今の若手社員もできるだろう』と
 短絡的に思っている場合が多いんだよ……」

「…………!」


     


「そんな上司が若手社員の不安や悩みに気づく訳がない」

「………………」

「若手社員はこのような高圧的な上司におびえ、
 上司に話しかけにくくなり、次第に避けるようになっていく。
 そして結果として、上司に相談することもなく、
 ある日突然退職願が出てくるという訳だ」

「先輩、ウチの会社を覗いているんじゃありませんか(^_^;)
 言われているような状況が多いですよ……うーーん」

「うん……。実は、天井裏から見ている……」

「(゜_゜ )!!」

「ははははっ(^。^)
 しかし、当然の事ながら上司だけに問題がある訳じゃない。
 大体において、多くの上司は自分が育てられたようにしか
 育てられないものだからな。経験に基づいている……」

「先輩、それって昔から変わってないんじゃないですか?
 『今時の若い者は……』という発言は、
 ずいぶん大昔から存在したように聞いていますが……」


     


「うん、所詮は人間のやることだからな。
 多かれ少なかれ似たようなものだろうが……。
 社会や産業界の環境は昔と今では随分変わっているよな。
 昔は、就職した会社を辞めようものなら、
 なかなかそれ以上の会社に就職することは難しかったし、
 『石の上にも三年』とか言って、辛抱することが美徳という
 風潮もあった。
 だから、離職は少し恥ずかしいことでもあったんだ……」

「それと先輩、社会の変化のテンポが、
 加速度的に早くなってきていることは事実ですね」

「まさにそうだよ。
 だから、若手社員の価値観や育った環境を理解していないと、
 先ほどから言っているような問題を引き起こしてしまうのさ」

「先輩、逆に、たとえ仕事や待遇に不満があっても
 会社を辞めない社員もいますよ」


     


「うん、その場合は、その若手社員には必ず良い先輩・上司が
 ついているもんだよ。
 上の人達との人間関係は極めて重要だ。
 そういった人間関係が悪くなると、どれだけ仕事や待遇に
 魅力があったとしても会社を辞めたくなるのさ」

「逆に、先輩・上司との人間関係が良いと、
 仕事や待遇に多少の不満があっても辞めない――つまり、
 上の者次第と言っても過言ではないということですか?」

「ふふふふっ……。( ̄ー ̄)
 ふふふふっ……、分かってきたじゃないか。
 これで君も辞表を出さずに済みそうだな……。
 はははっ……」

「我々としては、全てを若手社員側の問題とするのではなく、
 若手の退職を防ぐ受け入れサイドの先輩・上司の教育が
 極めて重要ですね」


     


「そうだ!
 一度は、入社して欲しいと会社で決めた人材なんだから、
 たとえ、数々の課題が若手の側にあろうとも、
 賢明な企業なら、自分たちの問題として取り組むだろう。
 それが極めて大切な事なんだよ。
 良好な人間関係を土台にした地道な努力の積み重ねがあって、
 若手の働きが業績にも連動していくようになるんだ。
 『相手が悪いと思っている間は問題は何も解決しない』だ!」

「入社するまでにホームページに興味を持ち、
 会社説明会に参加し、接した採用担当者、経営者を見て、
 期待を膨らませて入社してきている若手なんですよね」

「…………(^。^)」

「そうした期待が、現実の職場で失望~早期離職に変わることの
 ないように気を付けなくちゃーいけませんね」

「分かってきたじゃないか。流石にベテラン社員だ」

「彼らへの対応が形骸化していないか……?
 改善点はないか……? 等々を点検してみます。
 先輩、今日はありがとうございました。(^。^)
 ホントにありがとうございました!!」

「よし!!講義料は、焼き鳥とビールだ……いいな!」

「アイアイサー !!!  (*^-^*)」


         <完>
【参考文献:PHP研究所 人材開発メールニュース】


   


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Last updated  2024/05/08 02:11:56 PM
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