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***  爽やかな風の中で  ***   

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Mar 12, 2006
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テーマ:癌(3550)
カテゴリ:father a struggle record
昨日は、母の弟さんご夫婦がわざわざ千葉県から、
父のお見舞いに来てくださいました。

母が家に泊まって頂くのにいろいろやることがあるというので、
私が変わりに家族で父のところへ行き、
これだけはおいしいと言って食べてくれる林檎を摺ろうと思っていた所、
叔父様ご夫婦がお見えになりました。

私は先に耳がほとんど聞こえない事を伝えると、
叔父様はメモ帳に父へのメッセージを書き始めました。

  
  「必ず治りますから、どうかもうしばらく辛抱してくださいね」


そんな内容の事を書かれたので父に見せると、
「ありがとうございます・・・・」
と、そのメモ用紙を高くあげて拝むようにお礼を言っていました。
昨年、叔父様のところに生まれたお孫さんの写真も見せて頂きました。
しばらくあまり言葉を交わす事無く皆で父を見つめていました。

父の体の負担にならないようにと早々に帰られるとのことだったので、
「パパ、もう帰られるって」と耳元で声を掛けると、
叔父と叔母のお二人と固い握手をしていました。
あたたかな励ましの言葉を何度もかけてくださっていました。
叔母は涙ぐんでいました。

そんな様子を見て私はこらえていた涙がぽろぽろ出てきました。
父の前では涙など見せたことはありませんでした。

叔母は帰りがけに私に、
「Sちゃん(私)も体に気をつけてお父さんを支えてあげてね!」
そう言って見えなくなるまで何度も振り返って帰っていかれました。
私は涙をぬぐうと父のところに戻りました。


「パパ、りんご食べる?」「うん」

炊事室で先ほどの様子を思い出しながらりんごの皮をむく。
心の中で何度も「ありがとうございます」と言っていました。
父がりんごを食べて、私が洗い物を済ませて戻ると、
「ありがとな。もう帰っていいぞ・・・」
「うん。また来るからね!」


     おはなせん


明日、金沢ではまた雪になるようです。
急に気温がさがるから娘にも風邪をひかさないようにしなきゃ。

先週金曜から抗癌剤投与(ロイナーゼ)1Week投入。






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Last updated  Mar 12, 2006 02:41:37 PM
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