新春浅草歌舞伎 第一部
亀治郎のご挨拶の日にしよう!と取ったチケットだったわけですが・・・朝の通勤渋滞に巻き込まれたことに始まって、次から次へと悪いことが重なって11時に私のいた場所は 銀行の窓口でした・・・「問い合わせがあった時のために 携帯の番号もここにお願いします」優雅に(?)仕事をすすめている窓口のお姉さんにからの言葉でした。そりゃ、地元に支店はあまたあるのになぜ東京支店から振り込むのかという疑問はごもっともでしょうが、私は急いでいたんだよ~~~11時半過ぎにやっと浅草公会堂に着きました。ずいぶん久しぶりの浅草歌舞伎。ちょうど亀ちゃんの踊りが始まるところくらいでした。亀治郎の判断で 「桧垣」ではなく「曲舞」を出した『一条大蔵卿』作り阿呆を装っているだけという部分に重きを置いた表現は 亀治郎らしさを感じました。愛嬌は 「桧垣」の勘三郎の方がたっぷりみちあふれているけれど、こういうやり方もアリだなと思わせるところが亀治郎だと思いました。『土蜘蛛』日頃 爽やかで実直な好青年(多分本人も役柄も)という印象の勘太郎が 花道の前シテでみせた暗い情念にみちた表情に「おぉ~」批評でほめられてたのもむべなるかなでした。次々投げられる蜘蛛の糸を手際よく回収する後見のうまさにも目をうばわれました。