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カテゴリ:こんな肥料の使い方
豊作をよぶ春雷。
古来より、農業にとって大変めでたい雷とされる春雷。その春雷 が鳴る年は、農作物がよくできるといわれています。 雷がなる ↓ 雨がふる ↓ 水が大地を潤す ↓ その水によって作物がよくできる まず連想するのは、こういった図式でしょうか。 たしかに、そう。水は植物の生育にとって大事ですものね。でも それだけではないんです。 雷が鳴ると、ほんとに土地が肥える・・・なぜに雷が鳴ると土地 が肥えるのか。それは 雷の正体に理由があります。 そう、ご存知のように雷は、 放電量は 数万~数十万アンペア 電圧は 1~10億ボルト 電力量換算 平均約90万メガワット超 というものすごい電気。どれくらいすごいエネルギーかというと、 石ができちゃうくらいすごい。 たとえば 一定条件を満たした砂漠に雷が落ちると、ほんとうに 石ができます。そんな雷由来の石を『Sand Fulgurites/ サンド・ フルグライト』といいます。和名は、雷管石。 堆積物にある程度の空間が存在する大地/砂漠に雷が落ちる ↓ 砂地に撃ち込まれた電流は地中に流れ込む ↓ 電流はいろいろな方向にまがる ↓ 結果、電流の通路にあった石英の砂粒は完全に溶融 ↓ 溶解したガラス状の石英が固まり、石状になる と、これが雷管石誕生のシステム。雷管石は雷の電流の足跡だと いうわけです。 ちょっと 話がズレ気味ですが、冒頭のなぜに雷が鳴ると豊作に なるかのかという話にもどれば・・それほどの雷が空中で鳴ると、 空気中のチッソがチッソ化合物となって地上に落ちてくる それが『春雷がなる年は、農作物がよくできる』といわれる由縁 です[降ってきた窒素化合物は植物に利用されますからね〕。 こうやってみてみれば、昔の方々の観察力ってすごいですよ。 そして人工物だと誤解されている向きも多い化成肥料のチッソも、 雷と同じ原理で、空気中のチッソから取り出されています。 鉄を主体とした触媒上で水素と窒素を400 - 600°C、200 - 1000atmの超臨界流体状態で直接反応させる ことで、空気中からアンモニアの形で取り出します。 N2 + 3H2 → 2NH3 という化学式ですね。簡単に言えば、人工的に雷状態をつくるこ とによって、空気中からアンモニアを生産しているわけです。 これは ハーバー・ボッシュ法(Haber-Bosch process)といわれ ていて、 名前のとうりにハーバーさんとボッシュさんによって 1913年に開発された技術となります。 いじょう今回は、豊作をよぶ春雷の原理&付属した話のよもやま 話の回となりましたー。 そういえば 映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の デロリアン号。過去の世界においてドクが雷をデロリアン の動力源にしたことがありましたよねえ<b>♪</b> 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」 のの お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Mar 7, 2023 11:07:34 PM
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