日本人のライフスタイルも変化し、女性のプロポーションは昔とは比べものにならないくらいよくなっています。でもこのまま髪の乾燥化が進めば、髪の毛だけは逆に「髪は女の命」と言えなくなってしまうでしょう。
昔は髪を結うのも大変で、髪もときどきしか洗えませんでしたが、長くまっすぐな髪は美人の条件でもありました。
こんな話があります。明治十七年、京都東本願寺が阿弥陀堂を再建したときのことです。まだ大がかりな機械などなかった時代ですから、材木等をつり上げるのに綱を使っていました。ところが途中何度も切れて工事が中断し、困ってしまったそうです。 そこで女性の毛髪を麻の芯とより合わせて綱にし、重たい資材などをつり上げるのに使ったところ無事成功したといいます。
このように本来髪の毛というのは大変丈夫なものです。しかしいま同じことをしたら、明治の女性の髪にはとうていかなわないでしょう。それほど現在は髪が細く弱くなっているのです。 髪がゴワゴワするとか、頭皮が乾燥するというのは髪に栄養が不足しているからで、良質の油分を補給してやらなければなりません。しかしそれよりももっと大切なのは、間違ったシャンプーのやり方を今すぐ変えることです。
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