カテゴリ:母のこと
身近な人たちが、次々に亡くなっていく。 知っている人が亡くなるたびに 母が亡くなった日のことを思い出す。
私が30歳の時に母は急逝した。 その時初めて 人は死ぬんだと思った。
それまで病院で看護師として働いていて 亡くなっていく人をたくさん看取ったのに
母が亡くなるまで 私は人の死を実感していなかったことに気付かされた。
母が亡くなった日の早朝、姉から電話があった 「母さんが死んじゃった」 気が動転して 取るものもとりあえず、実家に向かったが 盛岡から実家に着くまでの記憶がなかった
夜の7時半にようやく実家に着いたら、すでにお通夜が始まっていて 母はお棺の中にいた。 おばさんが 「あんたが着くのを待っていようと思ったんじゃけど、もうお通夜のお客さんが来るもんでなあ‥」 と言って涙を流した。 私は母の顔は、ちらりと見ただけ
翌日お葬式があり、そのまま母は骨になってしまった 火葬場から立ち上る煙を見ながら 母さんは天国に行ってしまったんだ と思った
「あんたがそんな遠いところへお嫁に行ったら、死に目には会えんよ」 私が盛岡へ嫁ぐとき 母はそう言った。 その時は、まさか母が死ぬ事なんか想像もしなくて 「あははは」 と私は笑った。
結婚してから、母に会えたのはたったの3回 親孝行も何もできなかった
でも、母は私が結婚して子どもを産んだことを喜んでいた
母の命日が、またやって来る
お墓参りに行きたいなあ‥ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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