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今日は読書会でした。 担当の方の都合で、珍しく木曜日でした。 そのためかどうかわかりませんが 参加者5名という寂しい会になりました
今日の本は 「人間喜劇」 ウィリアム・サロイヤン作/小島信夫訳/晶文社/1957年邦訳 なんと彼の作品が、初めて邦訳されたのは、 1951年「男」という作品です。
名前だけは知っていましたが 読む機会がありませんでした。 今回は晶文社のベスト版の本を買って、読みました。 このシリーズには、レイ・ブラッドベリの「たんぽぽのお酒」や ナット・ヘントフの「ジャズ・カントリー」 なども入っています。
さて、物語ですが 14歳の少年ホーマーが、戦争に行った兄に代わって 年を偽り、電報配達の仕事をしながら 最愛の母親と、幼い弟ユリシーズを守るという話です。
短い章に分かれていて、ひとつの章だけでも 十分物語が成立する形式になっています。
自分の兄が戦争に行って、もしかして戦死するのではないか という不安を抱きながら 少年は、時には戦死の電報も届けます。 ある日、息子の戦死の知らせを届けた家で メキシコ人の母親の深い悲しみを感じ取ります。
━心の中で、彼はくりかえし、くりかえし言っていた。 「ぼくになにができるんだい。くそっなにができるってんだぼくに。ただの電報配達じゃないか」━ 彼は、彼女の身に起きた事が、あんまりまちがっていて、また不愉快なので ひどく気分が悪くなります。 そして、これから生きているのがイヤになるかもしれない という思いを抱きます。
それから、色々な人のもとへ電報を届け 色々な人の生き様を見ることになります。
そして、ついに最愛の母の元へ 兄の戦死を知らせる電報を届ける日がやってくるのです。
サロイヤンの作品は、色々な人に邦訳され出版されています。 この「人間喜劇」も「ヒューマンコメディ」というタイトルで文庫本になり、 訳者も違う人だそうです。
「わが名はアラム」 も同じベスト版で、出版されています。 この短編集の作品を、高校の時に授業で訳した人がいると聞き びっくりしました
本との出会いは、驚きの連続です。 だから読書はやめられないの
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