カテゴリ:灯屋小劇場
ハルは 今日もご機嫌です。 ハルというのは 耳のたれた 犬です。 山の麓の メロリンさんのおうちの 庭に住んでいます。 住んでいるけど 今は まだ ダンボールのおうちです。 ある日 ハルは思いました。 「歯。。 歯が かゆい。。。」 仕方がないので ハルは ダンボールのおうちを ガジガジ・・・ あっという間に ハルのおうちは 粉々です。 「おやおや ハル お前はなにをやってるの・・・」 メロリンさんは ちょっとあきれて ハルに言いました。 でも 可愛そうなので 裏の 倉庫から 板切れを集めてきて ハルに 木のおうちを 作ってあげました。 夕暮れ時 ハルは また思いました。 「やっぱり 歯がかゆい。。。」 仕方がないので ハルは 木のおうちを ガジガジ・・・ やっぱり 木のおうちも バラバラです。 メロリンさんが 眠ったころ ハルは 思いました。 「たまらなく 歯がかゆい。。。」 ハルは ガジガジできるものをさがして てくてく歩き 出しました。 そして ハルは さがしているうちに ある町に着きました。 町の真ん中に 大きな鉄の赤い塔がありました。 仕方がないので ハルは 大きな鉄の赤い塔を ガジガジ・・・ ハルは 物足りなくて もっとガジガジする いいものをさがしに 海を泳ぎ出しました。 しばらく泳いで 陸に上がり てくてく歩くと また町に着きました。 町の端っこに 大きな女神さまの像がありました。 仕方がないので ハルは 大きな女神さまの像を ガジガジ・・・ ハルは まだ物足りなくて もっとガジガジする いいものをさがしに また 海を泳ぎ出しました。 泳ぎ着いた島の町には 大きな時計台がありました。 仕方がないので ハルは大きな時計台を ガジガジ・・・ そのあと ハルは またまた海を越えて 大きな河の流れる町の鉄の塔を ガジガジ・・・ それから ハルは 手当たり次第に ガジガジやって 最後に 長い石の塀をガジガジしながら端っこまで行って 海をまた渡って メロリンさんのおうちへ帰りました。 朝 メロリンさんが起きてきて お茶を飲みながら テレビをつけたら テレビの中で ニュースを読む人が 目をクルクル回しながらこんなことを言ってました。 東京タワーが 傾いた。。。 自由の女神が 海に沈んだ。。。 ビックベンが止まった。。。 エッフェル塔がセーヌ川に逆さまにささってる。。。 万里の長城の高さが半分になった。。。などなど・・・ 世界中が大騒ぎ! メロリンさんは 「ぶっそうな 世の中だね。。。」 とつぶやいて 窓の外を見ました。 窓の外を見ると裏の畑で ハルが 地面をガジガジやってます。 「まったく ハル お前はなにをやってるの・・・」 あつあつご飯と新鮮たまごとお味噌汁で朝食を食べてから メロリンさんは 板を集めて ハルがきのう壊した 木のおうちを 直してあげました。 でも ハルは地面をガジガジやってます。 メロリンさんは まだ気づいてません・・・ ハルは もっと大きなものをかじりたくて 実は 日本列島をガジガジしてるのです。 しかし メロリンさんは 別のことに気づきました。 「おや? ハル お前 いつの間にか 耳が 立ってるじゃん。」 ハルは今日も ご機嫌。。。 ガジ!ガジ! コヤツがモデルじゃ ( ̄。 ̄)σ ハル1。ハル2。ハル3。ハル4。ハル5。 シャキッと一発!!ひんやり冷たい~♪ガジガジかんで夏のデンタルケア暑くてバテ気味のワンち... お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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