彼との事で悩み苦しんだ４月。
あれから３ヶ月経ち、気持ちもようやく落ち着いてきた今・・・

「この世には神も仏もあるのかっ！？！？」

と叫びたくなるくらい、目に見えない何者かが次から次へと私を苦しめる。
もう勘弁してほしい。本当に自由にさせてほしい。

話すととても長い話。７年に渡るとっても長い話。

もし宜しければ、どなたか聞いてくださいませんか？とても重い話ですが・・・
独りで抱えるには辛過ぎて・・・悲しくて・・・



＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

家族構成・・・父、母、私、弟

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊


私が社会人となり、その１年目が終わろうとしている頃、
父が経営する土木会社が不渡りを出し、倒産しました。
この頃、建設・土木業界は不況の嵐で、
大手の建設会社であろうとバタバタと倒れていくような年で。
中小企業もどんどんその波に飲み込まれ、父の会社も・・・

その２、３年前から経営は思わしくなかったようで、
母も会社を維持させる為に、自分の貯金を切り崩しながら
なんとか支えていたそうなのですが・・・
その努力も空しく終わりました。

その日以来、
とくに不自由することなく暮らしていた生活が一転しました。
父が抱えた負債は２億円。もちろん返済できるはずがなく、
住んでいた家から車から全てを持っていかれ、何もかも失いました。
取り立ての電話や訪問に、震える日々もありました。
父の自殺未遂、母の胃潰瘍入院など、本当に地獄の日々でした。


父は自己破産の手続きを行い、認められました。
法律的には借金の返済をしなくても良くなったのですが、
「保証人」の問題が残りました。
その日から、父を信じて保証人になってくれた人への
返済の日々が始まりました。金額は・・・３０００万円。



私は新卒で入った会社を辞めました。理由は「給料が安いから」。
返済と生活費を考えると、毎月５０万円が必要だったんです。
私は毎月１５万円を家に入れる為に、会社を辞め、
その月々の手取りが多い派遣社員の道を選びました。

私も弟も父も母も、朝から晩まで働きました。
借金を返すためだけの仕事、生活が始まりました。

美味しいもの食べに行ったり、旅行に行ったり、
といった、普通の楽しみを友達や彼氏としたかったのだけど、
そんな余裕は全くなかったから、誘われても泣く泣く断って・・・

「自分は何の為に働いているんだろう・・・」
「どうして皆みたいに普通に暮らせないんだろう・・・」

そうやって親を恨んだことも正直ありました。
親だけでなく、何も苦労することなく暢気に過ごしている
そんな友人達を妬むことも正直ありました。
あの頃の私は、とにかく荒んだ心をしていました。

辛くて悲しくて逃げ出したかった。
でも・・・それはできなかった。
その勇気すら、私にはなかったんです。



ただただ働く毎日。
自分の夢も目標もなくただただ働いて。
あの頃の私は本当に抜け殻でした。

そんな時、全てを打ち明けた友達に言われました。
「きっと親孝行をする時期が、皆より早くきちゃったんだね」
その言葉に心底救われました。自分の働く意味がようやく見えてきて。
今まで育ててもらった恩返しをしているんだ。
そう思えるようになって、気持ちがすごく楽になりました。
初めて前向きに日々を過ごすことができるようになりました。
また前のような生活に戻るために。家族バラバラにならないために。



そうして７年が過ぎ、去年、
ようやく全ての借金を終えることができました。
この出来事で、失ったものは沢山あったけれど、
「親子の絆」を取り戻すことができました。

これからは自分の好きなように生きていくぞ！！
と思っていたのですが・・・



父は今、母の弟が社長をしている土木会社で一緒に働いているのですが
来年、そこを独立して会社を立ち上げると言い始めたのです・・・

私は詳しい事はよく分からないのですが、
父と一緒に会社を始めたい人達は、
父を祭り上げ、話をどんどん進めようとしています。
父の起業案を見た社長や周りの人達は、
考えが甘いしこのままでは難しいと反対しています。

父は昔から頑固なところがあって、
コレと決めたら絶対に考えを曲げない人です。
きっと周りの反対を押し切って、話を進めていくと思います。

正直、成功より失敗の色が強いと思われるんです・・・
また同じ事を繰り返すんじゃないかって思うんです・・・
でも父は言います。
「１度失敗してるから、今度はしっかりやれる」って。
「もう１度夢を見させてくれ」って。

母は・・・・・・
もし周囲の反対を押し切るような形になるならば
その時はもう「離婚する」と言っています。
２度乗り越えられるものじゃない、疲れたって。
自分の事しか考えない人には、もうついて行けないって。
もう勘弁してほしいって。



父と母が離婚することになれば、私は父の面倒を見なくてはなりません。
見なくてはならない・・・何だか「義務」のように聞こえる言葉ですが
私の中ではちょっと違っていて。義務ではなく、放っておけない、みたいな感じ。

母はとっても明るく楽しく、魅力的でたくましい女性です。
私ともいい関係が築けているし、だから１人でも大丈夫なんです。

父は・・・九州男児で頑固でどうしようもないんだけど、根はいい人なんです。
料理はするけど、掃除、洗濯は苦手なとこもあって、
だから１人じゃ大変なんです。誰かがいないと・・・



私は・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



もう、自分の事を考えたいんです。
社会人になってから今まで、自分の為でなく家族の為に生きてきました。
それで自分に何が残ったかというと・・・家族は残ったけれど
自分には何も残っていない気がしてならなくて。
まだ先の長い人生、とにかく今度は自分の為に生きたい。

これが私の本心。なんだけど・・・


やっぱりそうもいかないのかな・・・
父を見捨てることはできないし・・・



家族って何なんだろう。
夫婦って何なんだろう。
親子って何なんだろう。


夫婦の繋がりよりも、親子の繋がりの方が強いのかな。
自分の意思をも無意識に超越してしまう・・・
それが「血」というものなのかな。

良い時は暖かく心を満たし、
悪い時は冷たく心を傷つける。

なんともやっかいな「血」。




来月、父と母と社長とで、
独立の件に関し話し合いをするそうです。
私もその場にいるように、言われました。


とても怖い。
結果はもう出ているようなものだから。


私はどうしたらいいんだろう・・・・・・・