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カテゴリ:最近の気に入りの本
トルストイがモスクワの街中を歩いていると たくさんの乞食に出逢いました 破れた衣類、飢えた姿、寝る場所もなく 働く場所もない貧民達の姿を見ました 片や貧窮する人達が有り 一方では、贅沢な住宅に住み ご馳走を食べる豊かな人達がある トルストイは、貧民を、なんとかしようと考え こどもたちを教育して、貧しさから救おうと 考えて、豊かな人々に、話会い 寄付を願いますが 人々は、良いことだと、賛成するが、お金は出さない 貧民を助けようとする人々はいません 豊かな人々は、馬車に乗り、衣装を整え、贅沢をする為に懸命で、貧民を助けません 良い考えだと賛同はするものの、お金は出さない トルストイは、戸籍調査をしようとする 豊かな人々は賛成はするが、実際には動かない バカげた考えだ、馬鹿な話と冷淡です トルストイは、論文を書き、自身で調査を始めました ボロを纏った少年たち 破れた衣服の女性 寒さに震える哀れな貧しい不潔な人民たちも 彼等を救おうと 戸籍調査の運動を始めたトルストイは 手助けの学生達と共に仕事を始めると 職を与え、住まいを与えるだけでは解決しない 非常に困難な事であると思い知ります 貧民の長屋を視察したトルストイは 嫌な匂い、不潔な場所、溢れる汚物を見ました 狭く、粗悪で、不潔な人々 何も食べられない者 夫に捨てられて子供を育てている洗濯女 彼らは、大工、職人、様々な仕事をしていたが 稼ぎは少なく 彼等はお金を欲しがったが 貧民救済所には、入りたがらなかった 彼等の不運は少しの金銭で救える不運では無かった 食べるものが無いから苦しいのでは無く 体に良いものを食べることを知らないのであった そして救い難いのは売春婦であった 売春婦たちは、工場で働くより楽だし この仕事が、なんで悪いのかと言うのでした トルストイは、助けようとした貧民を 結果、助けることは出来なかった まだ社会保障制度の無かった時代では このようなことは、ロシアだけではなく 日本でも、世界でも、何処にでも有ったのでした トルストイの真心と、報われない悲しみが伺えます お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.09.23 00:00:19
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