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テーマ:プロ野球全般。(13349)
カテゴリ:プロ野球
どうやら今シーズンから、懸案だったレンタル制度が実施されそうな感じになってきた。昨年戦力不足をいやというほど痛感させられた楽天のファンからすれば願ったりかなったりのシステムではある。シーズン途中阪神からトレードでやって来た沖原の活躍もある。しかし発表された原案を見た限りではこのままではどうもうまく行きそうもない感じがするのだが。
そもそも、この「レンタル移籍」のモデルとなったサッカーと野球とでは給料のシステムが違いすぎるということがある。 サッカーの場合、「試合給」というものがあって、試合に出るのと出ないのでは実入りに天と地の差がでる。だからチームにいても試合に出れない選手は試合出場の機会の多いチームに喜んで「レンタル」で行くのである。野球の場合にはそれがない。試合出場数の実績が反映されるのは年末の契約更改のとき翌年の金額を提示されたときだ。今のプロ野球でこれを導入すると、今年度の他チームでの出場実績を査定しなければならないというちょっとありえないことをしなければならなくなるのだ。 特に、シーズンが始まってしまった途中からだと、このシステムはうまく機能しそうもないと思うのだが。考えられるのはポジション別に公平不公平が出て来てしまうことだ。シーズンを通して大きく変える事の出来ないバッテリー間のサイン交換に大きく関わる、投手と捕手のレンタルが上手く行くようには思えない。たとえ要請があったとしても他チームには出しにくいだろうということは容易に想像がつく。やはり「一年間」というシーズンを通してのみの「レンタル移籍」が限度なのではないか。 シーズン途中からの移籍というのはよくあることだが、それは「来年以降もここにいるのだ」ということが前提だからであって、オフになったら元に戻るということが前提になっていて果たして選手は実力を発揮されるものなのだろうか?逆に腰掛け気分になったりしないものだろうかと。選手の立場でいうと、このレンタルというシステムで恩恵を蒙るのはほんの一握りの選手だけだろうなと思う所以である。「レンタル」という呼び名が悪いのかもしれない。 プロ野球というのはどこか農作業に近いものがあって、春先から半年間という日数をかけて秋に実りをつけることを目標にしているところがある。二軍のことを「ファーム(農場)」と呼び習わすのもあながち偶然ではあるまい。それでだが、レンタルの対象となる年代を「入団してから2年目から6年目までの(一軍経験が規定以下の)選手」のように区切るのもひとつの方法ではないかと思うのだが。二軍にいるよりも上で活躍して実績をあげたいと思う選手が大多数のはずだろう。 これからどう転ぶかまだわからないが、今、日本のプロ野球はアメリカの大リーグの影響下から独立した道を行くためにも(傘下のマイナー扱いにならないためにも)このメジャーにもない「レンタル」というシステムは上手くいってほしいと思うのだが。(了) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006年01月17日 21時58分00秒
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