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カテゴリ:映画・ビデオ・DVD
先週先々週のテレビドラマ界はちょっとした「光石研強化週間」だった。 自分が傑作だ名作だと褒めている『時効警察』に加え、日テレではじまった『喰いタン』の第一回目の犯人役、そしてTBSの『輪舞曲』のレギュラーがあり 金曜深夜から土曜~日曜となんだかの形で光石研(敬称略)をテレビで週二回も目にしていたことになる。出ずっぱりである。いったい何があったんだろう、ちょっと気になる。 テレビ・ラジオ・映画・CM・舞台と幅広く活躍している光石研だが、所属事務所のバイオグラフィーから消されてしまっている仕事がある。特に残念なのがPCソフト「セレモニー・オブ・イノセンス」(以下C・O・I)での声優としての仕事だ。「シン・レッド・ライン」と並ぶ光石研の近年のベストワークなのだがなぁ。 しかもこっちは主役だし。 このC・O・Iはイギリスのロック界カリスマ、ピーター・ガブリエルがオーガナイズした表現集団「リアル・ワールド」が放った第二弾PCソフトであり、ガブリエルが製作総指揮でクレジットされている。 無理矢理なジャンル別けをすれば「弟切草」のようなサウンド・ノベルということになるのだろうか。 登場人物は一切画面に現れない、手紙の朗読だけでストーリーは進行する。 主人公のグリフィン(日本語版吹替:光石研)は、サビーヌ(藤谷美和子W)という女性から手紙を受け取る。何度か手紙のやりとりがあり、それが定期的な文通になるのだが、サビーヌに恋をしたグリフィンは、サビーヌに会うため世界中を旅し、サビーヌの後を追うという、三つの章に別れたかなり壮大なストーリーである。 ギミックといえるのは、画面(つまり手紙だ)が切り替わるインターミッション(つなぎ)画面のどこかに隠された仕掛け(切手とかかなりイジワルな場所にあったりする)をマウスでクリックしたり、ドローして動かさないと次のステージ(手紙)にすすめないようになっていることくらい。 非常に地味なソフトであった。 ニック・バントック原作のストーリーは示唆に富んでいて引き込まれるし、三人の俳優(最後に某大物俳優が登場する)の朗読も良いのだが、いかんせんゲーム性(双方向、マルチストーリー&エンディング)に乏しく、これをゲームだと思って買って損をしたと感じた人も当時多かっただろうな。 考えてみれば、これってPCソフトでなくて、ただの朗読CDでも良かったんだよな。 光石研は(当時)PCをまったくやらないらしく、雑誌のインタビューで「最初は全然ピンとこなくて意味がわかったのは録音が終わってからだ」とも言っていた。 正直すぎる答えである。 いずれ光石研も「ごきげんよう」のようなバラエティ番組にも出るようになるだろうから、その時には「困った仕事の話」の時には「COI」の話をしてもらいたいものだと今から期待している、 って期待するなよ自分。 光石研所属事務所HP http://www.dongyu.co.jp/profile/ken_mitsuishi/movie.html お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006年01月26日 04時26分17秒
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