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カテゴリ:映画・ビデオ・DVD
ラストシーンを見る度に涙が出る。なかせればいいというわけではないが永遠の名作だと思う。自分がこのアニメを見て涙が出てくるのはそれだけが理由ではないのだが。まあそれはいずれ別の機会に書くが。 しかし今の新しい「宮崎アニメ」に対して自分はかなり醒めた感覚でいて「ハウルの動く城」はまだ映画も(当然)DVDでも見ていない。なにがそうさせるかといえば昔宮崎アニメにあった実験性が「もののけ姫」以降まったく感じられなくなったからだと結論づけている。ビミョーな表現になるが作家「宮崎駿」の実験性でなく、宮崎アニメの実験性。 それでその実験性というものがわかりやすく出ている一本といえばこの「ON YOUR MARK」が最後になるか。 チャゲ&飛鳥の同名曲のPVとして作られ、最初は彼らのツアーで流されていただけだったが出来が良く(あたりまえだが)評判を呼んで「耳をすませば」と同時に劇場公開もされた。自分もこのときが初見だった。 同じシーンが何度も繰り返し出てくるのでなんだかとっちらかった印象の強い短編映画だが、ひとことで説明すれば「マルチエンディング」である。 近未来世界が舞台。怪しげな宗教集団に囚われた有翼人種の少女を救出(?)するために警察がその宗教施設を急襲するが、すでに少女は死んでいたという最悪のストーリー(バット・エンディング)から始まって、警察組織にいるふたり(チャゲアス)が実験設備に移された少女を救い出し、自由の身にするまでにいくつかのエンディングを繰り返し最後に「最良」の形を迎えて終わる。というこの形式はいまこそ使えるのではないかと思っている。 やはり国内の観客だけを相手にしているのではなく、世界マーケットを水準にして作るということは大変な作業で、もう以前のようには自由には作れなくなるのだろう。 一本の完成されたアニメを作る、という事はやりつくしてしまった「宮崎アニメ」が次に向かうのは見る側にある程度ストーリーの自由度を任せてしまうマルチストーリー、マルチエンディングの世界だと思うのだが。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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