さらに本日、オリックスの谷外野手と、巨人の鴨志田（投）・長田（内）両選手とのトレードが発表になった。噂された真田、木佐貫といった先発の出来る投手の放出を巨人が拒んだので流れると思っていたのだが。

びっくりするような、今日稀に見る悪い見本のようなトレードである。表明された巨人側の目論見は端から完全にはずれまくっているし、一方のオリックスにとっても戦力的にはあまりメリットのないトレードである。それともこのふたりの若手を育て上げることに何か強い自信でもあるのか。強いていえば年棒が安く抑えられることくらいか。そんな感じすら漂う。では何故球団が谷の放出に踏み切ったかというと、次のＦＡ権取得の際に谷がチームを出てゆくというのが既定路線だったからでははないか。そんな気がする。

しかし、谷にとっても巨人というチームは決して優しくはない。ここ３年は怪我にも悩まされたし成績もよくない谷にとって、移籍一年目から形になるような結果を出さないと、巨人というチームにいるということは本人ばかりか家族までもマスコミに叩かれるからだ。谷にはそういう標的になりやすい家族がいるだけに。しかも野手総合コーチとして控えているのはあの人だ・・・。いいのか？谷よ。

二年前のオリックス・近鉄の合併の際には岩隈に対してしきりにオリックスへの入団を勧めた谷だが、本当ならばむしろイーグルスのような「真新しいチーム」に入ったほうがよかったのは谷の方だったかもしれない。イーグルスには山崎武司や関川のように、新しいチームに入ったことで自分をリセットして再生できた選手が何人もいるだけに。

とにかく、谷に対してはまったく期待をしていないというのではない。ただ、それだけ障壁は高いんだよというようなことを書いてみた。