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カテゴリ:映画・ビデオ・DVD
もう二年も前ということになるが、仕事中の友人を訪ねるのが目的で山形県の酒田市に行ったときのことだった。酒田→鶴岡(逆だったかな)を移動中に、この映画のロケ御一行様と遭遇した。 その友人は数日前にもこの映画のロケを見に行ったことを吹聴しはじめた。 「成海璃子とか実物見ちゃったよ、あとサーヤとかもいてさ…」とも言っていた。 自分は「サーヤ」と聞くと、やんごとなき方角の人を連想してしまう年代なのだが。 「サーヤ」というのが、一時期ネットで「Fカップ小学生」として話題になった入江沙綾のことだと気づいたのはずっとあとのことだ。 昨年、再びその友人と会ったときに「サーヤってあの小学生のことなのね…」みたいなことを言うと、その友人からは「何いってんの、もう高校生[註]なんだよねー」みたいに呆れられた。そりゃそうだ。あれはもう5年も前のことなのだ。[註] さて、そこからはなしがおかしな方向に進んでしまった。自分は「(沙綾って)実物はものすごく小さいらしいね?…」と聞いたら運転中の彼から「服着ていたらわかんないけど小さいってことはないと思うよ…」という生返事が返ってきたのだ。自分の質問の仕方が悪かったようだ。背、身長のことを聞いたつもりだったんだが。 ※バナー画像の中でコンバインの上に乗っている三人の中の向かって右端が沙綾さん。ちっちゃい。 これは舞台挨拶のひとコマ。ちっちぇー。 ☆☆☆☆☆ 昨年の夏のころ、自分の身の上にはいろいろなことがあって、とてもではないが映画館で映画を見るというわけにもいかず、この「山形スクリーム」も最近になってやっとDVDが出てから見ることができた。 聞けばこの映画、劇場の客の入りもさっぱりだったようだし、DVDの売り上げも苦戦中という。 なにがダメかのだろう。結局のところ、この「山形スクリーム」というタイトルが悪かったのではなかろうか。そんな気がするのだ。 ある人がこの映画、サブタイトルとして「出羽国平家怨霊譚(でわのくにへいけおんりょうたん)」のような説明が必要だと言っていたが確かにそうだ。そんな気はたしかにする。 しかし、この映画、ちっともホラーではない。むしろホラー映画を下敷き(ネタ)にしたコメディといったところだろう。 自分だったら「山形」を「ヤマガタ」とか「YAMAGATA」というようにカタカナかアルファベットにして、さらに語尾に「?」を入れただろう。 ヤマガタスクリーム? YAMAGATAスクリーム? こんな感じ。 ☆☆☆☆☆ 自分的にはとても面白い映画であった。サムライミのゾンビ映画やジョン・カーペンターの「ザ・フォッグ」、リドリー・スコットの「ブレード・ランナー」あるいはティム・バートンの「マーズ・アタック!」のパロディというか、そういう「小ネタ」が散りばめられていて、クスリとさせられる個所が多い。まあノリはどちらかというと深夜ドラマのそれだが。 実際、出演者の顔ぶれが、沢村一樹、緋田康人、生瀬勝久、六平直政、荻野目慶子、由紀さおり、岩松了…とテレ朝の金曜ナイトドラマ[註]の名作と言われる「トリック」「雨夢」「てるてるあした」「時効警察」の出演者がズラリと並んでいるものだから余計にそういう印象になるのかも。[註] 自分など、ふせえりと江口のり子が出てこないのが不自然に感じるくらいだった。 (ラストのハッピーエンド的な着地方法はともかくとして)ストーリーもこれといって破綻はしていない。 しかし、この映画もやはりなにかが弱くて、何かが余計なのだ。 足りないものはすぐにわかる。やはり監督の演出力だろう。 過剰なものは(いろいろとあるが、やはり)竹中直人の二役だろう。 どうせならば、塚本晋也を監督にすえるとか、あるいは竹中はほぼ無意味な二役はするべきではなかったと思う。[註]それだけでもこの映画の印象は相当に変わったことだろう。 でも最近の日本映画、やはり全体的にこういう初歩的なというか企画段階でなんとか防げたようなところでけつまずいたような「失敗作」が多いような気がするのだが。私の気のせいだろうか。 オリジナル・サウンドトラック 山形スクリーム これはサントラです。何故かこのサントラは以前かに気に入っててよく聞いていた。「これ何?」と聞かれて「山形スクリームのサントラ」と答えると皆が「エッ?!」という反応になるのが面白い。よく見ると曲のタイトルがそれぞれ名作映画のパロディ仕立てになっていたりする。特にエンディングのボサノバ調の「ラストサマー」という曲、クーブリックの名作映画「バリー・リンドン」でもおなじみの「サラバンド」はよく出来ている。 視聴のページ [註]入江沙綾こと沙綾の高校の同級生には大後寿々花と川嶋海荷と志田未来がいるんだそうだ。凄いメンツだな。男子にも神木隆之介がいるというし。 [註]5年前というのは今から5年前という意味。当時からすれば3年とちょい前という計算になる。 [註]テレビ朝日系で金曜日の11:15から放送しているドラマ枠。これまでも、実験的というか先進性のある見ごたえのあるおもしろいドラマを数多く送り出してきている。永井大主演のほうの「サラリーマン金太郎」から全国ネット同時放送(地方での週遅れ放送がなくなった)になった。この映画にも成海璃子の同級生として出演していた桐谷美玲(きりたに・みれい)が今度のナイトドラマ「女帝薫子」の主役のひとり(もうひとりはこの枠で実績のある黒川智花)に抜擢されたとか。 [註]書き忘れていた。忘れていたわけではない。成海璃子も子役時代にトリックに出ていた金曜ナイトドラマの出身者である。さらに劇場版では別の役で出演しているので、竹中直人とも石橋蓮司とも、そして生瀬勝久とも共演していたということになる。彼らからすると感慨深いものがあるんだろうなぁ。あのときの子役が主演の映画で共演しているわけだから。 [註]自分はなにも竹中直人監督の技量というものをくさしているのではない。役をふたつもやって、そして尚且つ監督もやっていたのでは現場で忙しすぎだろうということを言っている。演出どころではなかったのでは。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010年03月26日 15時34分53秒
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