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カテゴリ:映画・ビデオ・DVD
加瀬亮が主演している「重力ピエロ」という映画についてちょっと触れたらこのことも思い出してしまった。
今年(2010年)の五月に多賀城にあるボーリング場が閉鎖になった。 偶然というかなんというか自分は閉鎖後取り壊し作業の途中にあるこの建物の作業の安全確認という仕事のために二度ほどガランとなってしまったこの建物の中に足を踏み入れている。 いろいろと感慨があった。 そもそもこのボーリング場は昭和40年代に巻き起こった第二次ボーリングブームに後押しされるようにして出来た比較的後発のレーンだった。 (当時の)所有者は塩釜にある製氷会社で、その関係で自分も(港湾関係ということで)ここによく来ていたようだ。 ここにはあるときからほとんど「マイオウンボール」があった。なんのことかというと、要するに「左投げの9ポンド程度の(子供用の)軽いボール」というものが常備されていて、いつ行っても誰にも使われておらず、まるで自分が来るのを待っていたのようにボール置き場の一番下の段に置かれていたのだ。 たまにだがその緑と白のマーブル模様のボールがないときもある。そんなときは不安な気分と自分の所有物が勝手に使われたかのような怒りに駆られてレーンの端から端まで渡り歩いて、誰が使っているのかを確かめていたなぁ。なにしろそのボールがないと自分はボーリングができないのだから。 映画「重力ピエロ」でこのボーリング場の裏側がロケ地になっていた。 使われたのは建物の裏側(国道に面していないほう)でハル(岡田将生)が落書きを消す作業をしているときに兄のイズミ(加瀬亮)がふらりと現れるという設定。映画の中でハルが取り出した写真をみると「仙台市宮城野区小田原」ということになっていたが。 自分が仕事としてこの建物の中に足を踏み入れたときにはすでにその裏側は取り壊し済でぽっかりと大きな穴が開けられてアルミの補強柱が亘(わた)されて、ブルーシートが掛けられていた。仕事上の守秘義務というものがあるので詳しくはいえないのだがその必要があるのでそんな作業になっていたようだ。そんな状態で放置されているのが一種「危険な状態」であることは見て取れた。 後日改めて写真に撮ったもの(8月中旬ごろ)下の写真 向かって左側に折れるとロケポイントである建物の裏側になる。この日の自分はただの一般人扱いなのでそこまでは足を踏み入れられない。ここからのショットが限界でした。 伊坂幸太郎原作の映画のロケ地といえば「アヒルと鴨…」で使われていた最重要ポイントの例の本屋もすでに廃業である。自分は隣の酒屋には何度か行っているのでそのガランとした廃屋をこの目で確かめている。(ここは自分が二十歳まで住んでいた家から約500メートルほどしか離れていない) なんか「映画のロケに使われるとそこは廃業するぞ」というようなヘンな噂が飛び交いそうだが実情はそういうことはない。逆なのである。 たとえば卑近な例でいうと、自分が店長をしていた店でも「(映画やドラマ・ビデオの)ロケとして使わせてほしい」という依頼がきたりしたことが何度もあった。これが単独のオーナー店だったらその場でオーナーが即決できるが、大概の会社組織で複数店舗をもつところだと当然店長ごときに決められることではないので上司に報告してその可否を伺うのだけれども、そういう場合ロケとして使用の許可が出るのは「あまり売り上げのよくない 下手をする将来的には閉店も視野に入っているような店舗」が振られることが多いのだ。そういうことが何度もあったのだ。 あまり景気の良くないときにこういう話題もいかがなものかなのだが、いわゆる都市伝説の類もウラから見てしまえばそこには「なーんだ」と合点のゆく当然の理由があるのだということを含めてこんなことも書いてみた。 ハローバイバイ・関暁夫の都市伝説 映画「鴨とアヒルのコインロッカー」の中で襲撃された本屋の店員が出した都市伝説の本 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010年11月10日 10時03分28秒
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