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テーマ:最近観た映画。(39881)
カテゴリ:映画・ビデオ・DVD
前に一度チネ・ラヴィータのレイトショーで見たのだけれど、これは「字幕で失敗したな」という気がしてしまった。 とにかく冒頭から登場人物皆が早口でしゃべりまくりなものだから字幕が全然アタマの中に入ってこずに、後半になってからやっと面白くなったという感じ。 二度目は吹替版を泉区にある某シネコンで見たのだけれどもこれも失敗。とにかく吹替の出来がよくない。結局、字幕版を見るのが正しかったようだ。 いろいろと考えてしまった。このソーシャル・ネットワークという「映画」に吹替の需要はあるのだろうか、とか。 ストーリーであるとか内容のほうはウィキであるとかほかのサイトでご覧下さい。 感想をひとことで言えば記事タイトルのとおりでよく出来たフィクション映画といったところである。 実在する人物を利用して映画向けに組み替えたフィクションストーリーといったところだろうか。 世界最大のSNSとなったfacebook-フェイスブック-の創業者マーク・ザッカーバーグとビジネスパートナーの大学時代からの友人たちのサクセスストーリーと、その後訴訟合戦にまで発展した青春裏切り物語なのだけれど、自分がなるほどねと頷いたのはむしろ主人公ザッカーバークの趣味の悪さというものを映画を作る側が露悪的に描いていることだった。 たとえばファッションセンス。とにかく着ているものがどこかダサい。付き合う女の子も、なんか傍からみると「なんでよ?」といいたくなる、まあなんていうのか実にマニアックな趣向の持ち主として描かれている。 一方、ザッカーバークと対立を深める兄弟は典型的お金持ちのお坊ちゃまとして描かれていたりして、このあたりの対照というもの、人物像の描き方が映画のストーリーに妙なリアリティを与えている。 ただ困るのは、こういう「奇妙なリアリティ」に釣られてしまったということなのかもしれないが、テレビやそれこそネットなどでこの映画を見ただけで「facebook」というものを理解したような気になって喋ったり書いたりしている人が結構いたりすることである。 このあいだの日曜日放送していた宮根誠司司会のフジの番組は酷いものだったな。 念のためにこれは強調したほうがいいだろうね。この映画はドキュメントじゃなくてあくまでもフィクションですからと。 まあ映画のほうはそこそこ小気味のいい終わり方をしたが、現実のほうはそうはいかない。 それどころかfacebookというものの現実世界に及ぼした影響力はとどまるところを知らず、ついには一国の政府を倒したその原動力といわれるまでになってしまった。 むしろドキュメント映画として自分がみたいのはそっちの方かもしれない。 85点 (字幕) 121分 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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