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カテゴリ:マスコミ・報道関係
いまさら書くことでもないのだが。
年が明けてからしばらく経ってから、知り合い・仕事仲間が録画してBDなんかに焼いた各テレビ局が年末にこぞって放送していた「東日本大震災・福島原発事故」に関する特集番組をまとめてみた。 ひとことでいうと、どの番組も酷い出来だった。そういうしかない。 かろうじてNHK-ETVで12月28日からまとめて放送していたものが、まあ「番組」として見れる程度。しかしこれは再放送だった。 もっとも酷いと感じたのは、フジ系で30日に放送した「わ・す・れ・な・い」という番組。 もうタイトルからして偽善臭がぷんぷんしている。単にお泪頂戴のエピソードを拾って脚色しただけの番組だった。自分は途中で何度も観るのやめようかと思ったくらい。もしこれが実際自分が生でこの番組を観ていた視聴者ならば、ためらわずにチャンネルを替えるかスイッチを切っていただろう。 次にひどかったのが28日にテレビ朝日でやっていた古館伊知朗司会の報道ステーションの拡大版。この古館が仕切る番組全てにいえることだが、とにかく「司会者が邪魔」のひと言につきる。 報道映像に関してならばまだまともといえるものの「原発事故」当時の首相周辺の動きを再現ドラマで構築した日本テレビの「1000年後に残したい」は、もう苦笑しか出てこなかった。こんなもの1000年残してなんになる。単に恥ずかしいだけだろう。 全体的なことで言うと、何故テレビ(特に民放)は当時の菅政権に対してこんなにも優しいのだろうか。そういう疑問というか気持ちの悪い「謎」が浮上する。 いろいろといわれているが、菅直人の首相としての大失態は、まず最初の段階で事態を甘く考えていたのだろう、判断が遅く、そして悪い判断しか出来なかったことだ。 これは某通販の書評サイトでも書いたことだが、被災地にいる私たちが今でも憤慨しているのは米軍に対する災害救助の要請と上陸の許可が丸丸1日遅れたことだ。菅は周辺あるいは被災自治体から上がってきていた米軍に対する救助要請に対してなかなか首をタテに振らなかった。これは事実である。 また、原発事故に対する初動も同様で、「日本だけで解決できる」と踏んで方策を最初から狭めてしまい、事態をかえって悪いほうに転がしてしまったのも周知のとおりである。 突き詰めると、この菅直人のこの遅い判断というものが震災被害をかなり重篤化させてしまったのだ。こんなのは誰でもわかることだろうに。 それにしても民放のこの手の特集番組、特に今回のフジの番組が露骨だったのだが、報道映像記録の上に効果音であるとかBGMを被せすぎだった。 これでは「番組が何をしたいのか」「何を伝えたいのか」がよくわからないものになっている。きつい言い方になるが「くだらないお泪頂戴番組に成り下がってしまっている」のだ。 もしある種の娯楽番組として、手っ取り早く数多くのエピソードを拾える宝庫として今回の大震災のことを捉えてこのような番組を作ったというのならまだ理解は出来るが、もしそうでなくて「マジメな報道番組を作りました。放送しました」というつもりならば「おまえらマジ鬼畜、キ◎ガイ(※)」としか言いようがない。そういう出来というか方向性をとっちがえた番組だらけでした。 ※3.13日の日曜日に行動をともにしていた仕事仲間のひとりが途中出くわしたテレビ局のリポーターに向けてこう怒鳴り散らしていた。家族の安否が不明の被災者に向けて残酷な質問を浴びせかけていたからだ。それを思い出してた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012年01月17日 06時16分36秒
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