国境なき　うずら団

　リハビリでも医師回診でも、もうほぼ大丈夫のお墨付きをもらいました。あとは抜糸と経過観察に２、３ヶ月通えば完治となります。

　今日は入院費、手術時の雑費の清算がありました。

　結構な金額で１ヶ月の生活費ほどもありました。お金を渡す時に妙に、何故か指がこわばってお札の端を強く挟んでいました。入院をしてサービスや待遇を買うたびにお金の音がチャリンと響いてしまいますよね。なまじ日常から隔絶されていると、身近な小銭に必要以上に意識が集中してしまいます。

　さて、荷物や本も家人に大分持って帰ってもらえました。

　明日は手ぶらで病院を後にできると、すっきりした部屋でお茶をしていたら実母が見舞いに来ました。いきなりなので大変びっくりしました。それに丁度私の入院と同じくして、実弟がアスベスト住宅に住んでいたために肺がんの疑いで検査入院するらしく実家は大変だと電話が掛かってきていたからです。弟の事を聞いたのは、私の入院が決まってからでしたから、私としてはどうしようもなくそのまま入院したわけでした。

　母が最後のお別れだと思って挨拶をしてきたというので、その話をしんみりと聞くことになりました。