国境なき　うずら団

　鯨統一郎本片手にしみじみ「邪馬台国はどこですか？」で止めておけばよかったと後悔しつつ、「家人」と小雨降る中サントリーホールに向かったのです。今日はめったに演奏されないマーラー交響曲第10番と、お気に入りのR.シュトラウス「アルプス交響曲」が聞けるのです。

　マーラーの方は他の人が引き継いで完成させた全曲じゃなくて、第1楽章のアダージョのみでした。奥行きは感じるんですが、それぞれに変化がないので全体的にまったりと感じます。ちょっと合わないかなと嫌な予感がしましたけど、舞台にはシンセサイザーじゃなくてちゃんとしたウィンドマシーンやサンダーシートがあったので辛抱してアルプスを待ってみたら、これがどうしてどうして。私は朝日があがるところでは思わず涙ぐみ「家人」はずっと抑えて鼻をすすりながら泣いていました。47分休みなく最後まで格好良くて、始まったと思ったらあっという間に終わっていました。やっぱりこの曲が好きです。すんばらしいので歓声を上げる人の真似をして一緒に声を掛けてました。

　ぶらっぼう！

　そうか、きっと1曲目はアルプス交響曲のために力を温存していたに違いないね。帰りはそんな話で花が咲いてました。