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2010年03月29日
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テーマ:ニュース(100265)
カテゴリ:頭を使うこと
 建築基準法改正は2段階になっています。
・法改正
 「日経アーキテクチュア3-22」にも記事が取り上げられていた「建築基準法改正」に向けた「法」改正の部分で、2011年通常国会での法案提出→年内改正を目指しています。
・省令など
 それと国土交通省で決められる「省令」や国土交通省の大臣の出す「告示」といったものです。6月に実際の運用を目指しているのですが、本日ようやく正式な発表になりました。内容は2月にパブリックコメントでアナウンスされたものと同様の「条文」のみの発表です。運用の具体は不明です。4月以降に講習会などを行うということですが。

 この建築基準法改正に向けた国の正式な文書として発表された内容がどう詰められて行くのかが焦点になります。

 そもそもこの厳罰化は政争の具ともなった姉歯事件が発端になります。現政権民主党が国の責任を問い、「かつての基準を引き上げよ」と計画変更も厳しくと突き上げたのが始まりです。しかし政権奪取後は「どこまで緩和が進むのか」「一定の基準は堅持されるのか」は注視しなくてはなりません。


 何故なら安全性の担保も大きく問われる改正だからです。


 特に「軽微な変更」か「計画変更」かの扱いを巡っては。


 例えば建物を建てるのにも、一筋縄でいくものではなく変更もあるわけです。この時勢ですから計画中に資金繰りから施主も変わるわけです。新しい持ち主に代わって多少は用途に合わせてレイアウトも変更したいなどといった「軽微」な場合もあります。それこそ構造計算書までいじるような「計画変更」もあります。

 その手続きをどこまで緩和させるのか?
 
 一律「軽微」な変更と解釈をよしとするのならそれは確かに経済の合理性は担保されます。審査を伴う「計画変更」当然に有料よりはずっと。ために改正前の「かつての基準以下」まで緩和させていくのだろうか?

 しかし「軽微」な変更とは「安全性は担保されている」とみるので審査もありませんし、簡易に無料で変更できます。となれば危険な変更まで混ぜて提出されてもザルで通さざるを得ません。


 ならばどのように一定の歯止めを掛けていくのか?
 安全性の担保は?

 きっかけとなった姉歯事件の教訓はいかに活かされるのか?


 これらの疑問に、運用の具体例やばらつきのない解釈の公開が引き続き待たれます。





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最終更新日  2010年04月07日 10時52分59秒
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