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カテゴリ:四角いものから
本編しか読んでいないので解釈が変わってくる可能性はありです。
さて。 鬼滅の刃で「薄い」理由で落ちぶれた、と。その零落の経緯について大抵の人の共感を得られないのが煉獄槇寿郎さんです。 ●・θ・● は最近山口真由さんへのインタビュー記事を読みようやく彼の絶望を理解したところです。鬼殺隊の人は鬼に直接的な害を得て身を投じたような「経験知」を重んじる人たちが多いと思っていたので気が付きませんでした。 「現存する全ての呼吸が日の呼吸の劣化版である」 それは彼のよって立つ部分を抉るものだったんでしょう。能力主義の呪縛のようなものではなかったかと推測。能力が「存在価値」だから力の源泉が上か下かが気にかかる。 →エリート社会の落後者。努力ではどうにもならないところで決まってしまう現実。この罪を誰にも共有できない地獄。死なぬため、気持ちを切り離すために酒を飲む。 奥さんの瑠火さんの名言「弱き人を助けることは強く生まれた者の責務です」ですが、彼女はきっと折に触れてご主人の槇寿郎さんにも伝えてきたんでしょう。だから槇寿郎さんは奥さん病没後に一気に来たのではないかと。瑠火さんに示された行き方を全うした杏寿郎さんに、目覚めることが出来たのではないかと。 *↑瑠火さんの台詞の意味が分からないという人もいるのは承知。 我々人間側にだって通俗道徳の罠としての能力至上主義に陥る。 槇寿郎さん程の人ですら陥ったのだから。でも彼ほどの人だから家族に恵まれて、また自分の人生を取り戻した。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023年08月15日 19時56分15秒
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