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夢に対しても、仕事に対しても そしてかつて愛した数々の女性に対しても 後悔だらけの人生であった しかし俺は後悔が 後悔こそが、過去を美しくすると思っている 持論だ 例えば夢への挑戦であれ 例えば人生の決戦であれ 例えば自分ではない誰かを好きになる事であれ (ああすれば良かった) (こうすればどうなっていただろう) (もっと違う人生があったんじゃないだろうか) (どうして俺はあの時、この一言をかけてあげられなかったんだ) 追憶の彼方に邂逅を果たす後悔の数々は 悲しかったり辛かったり 時に苦しかったり悔しかったりと 寄せる思いが強ければ強いほど 心の傷が深ければ深いほど 好きであれば好きであるほど その深度に呼応して、閉じた瞼の銀幕を極彩色に蘇る そしてその風景は大抵…震えるほどに、美しい 結局過去は変えられない 手落としたグラスも 割れてしまったガラスも 零れてしまったミルクも 決してもと通りには戻らない ならばその後悔を生涯の糧に 努めて同じ過ちを繰り返さないようにする それがどうやら、大人の処世であるらしい そういう意味においては、俺の人生を彩る数多の後悔もまた かけがえのない、財産だ 分別くさいことをクドクドと書き連ねてはいるが これからの俺の人生にもまた (ああすればもっと、) (こうすればきっと、) (もっと違う方法が、) (黙って抱きしめることは、) そんな様々な後悔が押し寄せてくる事だろう それでいい いつか必ず訪れる今際の際に 俺はきっと走馬燈のスピードで それら一つ一つの後悔を、丁寧に紐解いてゆくだろう それはきっと中林あきおが最後に愛でる もがきながらもこの世に生きた、美しい証となる だから俺は後悔を恐れはしない 「恐れはしない」という宣誓はむしろ 俺が心の最奥では後悔を恐れている、決定的な証左ではあるが それでも俺は後悔を恐れ、自ら挑戦を辞める事なんて …絶対に、しない いよいよ正念場を迎えつつあるこれからの人生に この広大無辺な後悔のキャンパスに 俺はありったけの力で、挑戦の絵の具を叩っ込んでやろう 震えるほど美しい、極彩色の絵の具をな お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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