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September 5, 2005
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カテゴリ:冒険少年の憂鬱
小学6年だったか、中1の夏だったか、今思い返してみるに、あまり定かではないのだけれど、たぶん小学6年の夏、友達と二人で兵庫県の生野まで遊びに行った事がある。

そのころ、蒸気機関車の写真を撮ることに萌えていたのだった。
鉄道雑誌で見たSLの写真で気に入ったのがあり、どうしてもその場所で写真を撮ってみたかった。友達と共謀して、無謀な冒険旅行を企てたってわけだ。もちろん親にはナイショでね。(^^ゞ(笑)

山陽本線「姫路駅」で乗換、播但線で1時間あまりの場所に有るのが生野だ。調べてみると生野町は和田山町、山東町、朝来町と合併して朝来市となっていた。自治体の再編成は、思い出にも作用してきそうだ。

京都からだと、3時間あまりの旅になる。朝早く出て10時ぐらいには到着したと思う。駅前はガランととして、店もほとんど無く、氷と看板の有る店に入って、「ひやしあめ」を飲んだのを覚えている。そこのおばちゃんに、これから行く場所を地図を見ながら教えてもらい。
「気を付けていきなさい!」と気のよさそうな笑顔で見送ってくれた。

線路沿いの道を歩いて目的地を目指したが、道は川や民家で、線路から離れることが多くなったので、線路の真横を歩いて行くことにした。

しばらく歩くと、トンネルがあった。当然道は、山のすそ野をぐるっと回るようになっている。地図で見るとかなり遠回りになるのがわかった。二人で相談した。
「どうする?」
「そやな」
「あっち回らなあかんけど、だいぶ遠いしな」
「うん」
「地図やったら、トンネルってそんなに長くないやん」
「うん」
「トンネル通って行こか!」
「あぶないんちゃん?」
「列車の本数すくないし、大丈夫やて」
こんな会話を少しして、結局トンネルを歩いて行くことにした。
トンネルの中はひんやりとしていて、暑い中を歩いてきてかいた汗が冷たくなるのが心地よかった。だんかん暗くなる。振り返るとさっき入ってきた入口が小さな○になって見えた。しかしトンネルが歪曲しているのか、進行方向の出口の灯りは見えなかった。殆ど真っ暗な中を足で線路を確認しながらゆっくり歩いた。

「大丈夫かな?」
「なにが?」
「列車こないかな?」
「トンネルの中やし響くからわかるやろ」
「速よ行こ!」
「・・・」

しばらく歩いた、何分ぐらいだったか覚えていない。前方に針の穴ぐらいの灯りが見えた。
「出口や」
「ほんまや」
「あんなに遠いのか」
「・・・・・・」
「なんや?」
「なんか音せえへんか?」
「そうか?」
「してるって」
ボクは、焦っていた、列車かもしれない。その焦りは友達にも伝わっていただろうし、友達の焦りがボクにもわかった。
「どうしよ」
「線路に耳つけて聞いてみよ」
二人で線路に耳を押し当て音を聞いた。間違いない列車が来ている。
「どっちから来てる?」
「そんなんわからって」
「走ろ!」
「どっちに走るの?」
「もう半分以上来てるはずやし、このまま走ろ!」
「ぐずぐずしてたら危ないで」
「前から来たらどうするん?」
「だからそんなん考えてる暇ないやん、行くで!」
そう言ってボクは走りだした。
「こけんように、気つけや!!!」
「大丈夫か?」
「大丈夫」
そう言って走った。躓いて転けそうになりながら走った。
さっきひんやりと冷たかった汗も再び沸騰したように飛び散った。
前から来たらどうする?そう言った友達の声が心の中で何度も繰り返された。もう出口の灯りはバスケットボールぐらいの大きさになっていた。その時。
ゴォーーーーーー!
と途轍もなく大きな音が炸裂した。トンネルに入ってきたんだ。大声で叫んだ
「大丈夫かぁ!」
「大丈夫やで!」
「あの音、列車やろ!」
「そや、前からとちゃうから、大丈夫や、速く!」
「大丈夫か?」
「大丈夫や」
このやり取りを繰り返し、全速力で走った。もう必死だった。
音はだんだん大きくなり、掛け合う声も聞き取りにくくなってきた。もうすぐだ。絶対間に間に合う!と言い聞かせながら。
「出たらな!」
「何?」
「トンネル出たら、ボクが右に飛ぶから、お前が左やで!!」
「わかった!」
最後の声は殆ど聞き取れなかった。
「行くで!」
右に思いっきり飛び退いた。ちらっと友達も飛んだのが見えた。
1・2・3・4・
ゴォ~~~~~~。
機関車がトンネルから飛び出してきた。熱気が身体を包んだ。
同じぐらい身体も熱かったので、暑さは感じなかったが、煙に包まれて、しばらく何も見えない、目が痛いので目も開けられず、列車の轟音を聞きながら壁にもたれていた。

列車は通り過ぎた。煙が薄らいで行く中で、友達をよんだ。
「大丈夫か~」
「大丈夫やで」
心臓が張り裂けそうにドキドキしていた。
「危なかったな」
「帰りは、トンネルやめよな・・・」
「そやな、、、、」

つづく、、、

よい子のみなさん、こんな危ないことは絶対にしないでね。(^_^)





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Last updated  August 4, 2014 11:59:56 PM
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