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テーマ:心にのこる出来事(94)
カテゴリ:冒険少年の憂鬱
どの恋が初恋かと言うのは、断定するのが難しいような気もするんです。そんなことないですか。
ボクの場合、一番記憶に鮮明に残っているのが、小4の時だった。季節は思い出せないのだけれど、女の子が1人転校してきた。転校生ってなんだかみんな気になってて、まぁ、先生も仲良くしてあげてくださいね、なんて言うものだから、よってたかってちょっかい出すわけです。 その子は関東から引っ越してきた転校生だった。だからかどうかわからないんだけど、なんだか清楚な感じがして、直ぐに気になる存在になっていた。その子が持っている鉛筆や消しゴムと同じのを使いたくて、隣町まで探しに行ったりもした。あそびに行くときも必ずその子の家の前を通って遊びに行ってたし、とにかく気になって仕方が無かった。 野球すると言えば必ず参加してたし、遊びや趣味で子供ながらにも忙しかったので、四六時中その子の事だけって訳でもなかったのだけれど、ずっと気になっていたな。その証拠は今でもアルバムの中にしっかり残っている。 集合写真(遠足とか修学旅行)は、必ずその子の隣に移っていたりして、今見ても笑える。 時は流れて、中学1年の夏休み、「小さな恋のメロディ」と言う映画を見に行った。最初は従兄弟のお兄さんに連れて行ってもらい。2回目は友達と行き、3回目は違う友達(男女混合)、4回目は、覚えてない。(^_^) その頃、私立に行った友達と映画に行こうと言うことになり、それぞれ自分の好きな子に電話を掛けて誘うことになった。じゃんけんをしてどちらが先に電話をするかを決めた。いつものようにボクは負け、友達が先に電話をかけた。彼がダイアルを回すのを何気なく見ていたボクは、ドキッとした。その番号は、ボクが誘おうと心で決めていた子の家の番号だったからだ。 君の番だよと友達に促された。はっとして 「どうだった?OKだった?」と聞いた。 彼は、にこにこしながら頷いた。 頭は真っ白。これから自分は何処の誰に電話をかければいいんだ! とにかく受話器を上げ、ダイアルを回した。小学校の時に仲の良かった女の子にかけた。とっさに番号が浮かんだのがその子だったからだ。一応誘ってみた。予定がわからないから、また連絡すると言う返事だった。自分がじゃんけんに弱いことをその時、無性に恨めしく思った。 翌日、電話をした女の子から電話があり、親戚の家に行くので、映画には行けそうにないと返事をもらった、その子が行かないと知ったら、きっとあの子も行かないって言い出すんじゃないかと思った。だから当日まで誰にも言えなかった。 そして、当日駅で待ち合わせ。来るはずのない後1人を3人で待ってた。ボクは電話をしてくると言って公衆電話に行き、口パクの電話をかけた。 「なんか、急に親戚に行かないといけない用事ができて、今日は行けないらしいよ」 と、半分ウソをついた。 すると、その子はしばらく考えて、気まずそうに 「私1人じゃちょっといやかな」 友達がガッカリしたのがわかった。 「じゃ、誰か誘うよ、そしたらいい?」 ボクは、だれか行ってくれそうな女の子を思い浮かべた。 知ってる子の名前を何人か言ってみた。 「知らない子はちょっとね、、、」 と言われが、やっとの思いで、共通の知り合いに電話をかけ、OKをもらった。 ボクは1人疲れ切った。(^_^;) それでも嬉しかった。みんなと一緒に街を歩いて、映画を見ただけなんだけど、それでもやっぱり嬉しかった。夏休みの最高の思い出だった。 小学校から好きだったその子は、その秋の終わりに、神奈川に引っ越していった。その時の友達は、大学の時にその子の家まで訊ねていったらしい。相変わらす可愛くて性格も昔のままだったと言っていた。こいつはあの子のことを、そんなに好きだったんだと、あの時と変わらない笑顔でそう話した友達に好感がもてた。一夏に同じ映画を8何回も、そして何人もの女の子と見に行ったりしているボクとは大きく違っていたのかもしれないな。(^^ゞ(笑) 最高に楽しかった夏休みは終わった。 そして、ボクは2学期から病気になり冬眠生活のような日常がはじまった。、、、 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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