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カテゴリ:音楽あれこれ
ネットで予約していたDVDが届いた。
中学に入った頃から好きだった、Neil Young の最新DVDだ。 最新アルバムが発売される前に、ナッシュビルで行われたプレミアライブの模様をドキュメンタリー的に収録した映像だ。 彼は、ボクにとって常に大きな影響を与えてくれる存在として永遠に有り続けると、子どもの頃感じていた。 そして、今、改めてこのDVDを見て、それを肌の下で感じた。 去年発売された「PRAIRIE WIND」(気持ちを込めて訳すと”大草原を吹き渡る大いなる風”と言う感じかな)、を聞いて、紙ジャケットといい、楽曲の作りといい、このアルバムは「ハーヴェスト」を意識させる作りになっていた。 アルバムは、音作りをアコースティック楽器で固め、ベン・キースのスティールギターをふんだんにフィーチャリングした楽曲で構成されている。 南部臭さは、ニール・ヤングのルーツとも言える肌になじんだナンバーの連続だ。 詩の内容は、昔から変わらないスタンスを今でも持ち続けていて、すんなりとその情景に入っていける。 自分の周りの人、その人たちの発した言葉、態度、そして、家族、自分の存在を支える偉大な人たちに対する尊敬とある種畏敬の念ともとれる大きな世界を、普通の言葉で伝えている。 「ハーヴェスト」が発売された時は中学2年だった。何度も何度も繰り返してレコードを聴いた。レコードのノイズが枯れ草を踏みしめた時の音に聞こえてくるほど、繰り返し針を落とした。 その枯れ草の上を流れる風が草原に吹き渡る風「PRAIRIE WIND」なんだよと、今回のアルバムが語りかけているかのようだ。 彼は、若いときから自分のスタイルをしっかりと持っていた。そしてそれは、今も変わらない。アメリカの若手ミュージシャンたちからも憧憬の思いで慕われ、尊敬されている。 一見色んなスタイルを取り込んで、実態が掴みづらいように見えるが、結局何をやっても彼のスタイル自体は変わっていない。 それは、色んな食物を摂取して成長していく身体、円熟していく心を見せられているかのようだ。 若い頃は、レコードは全部買い、海賊版もそろえていた程、彼の足跡を追いかけていた。大人になってからも時々出すCDも時々は購入していた。そして今回ネットのプッシュ型広告で彼の新作DVDの予約受付のメールが来たのだ。 しかし、そんなに大好きだった彼のライブ演奏を、ボクはまだ見たことがない。 高校生の頃、来日公演のチケットを購入するために学校を休んでまで出かけていって手に入れたが、バイク事故で死にかけて、行くことが出来なかった。 その時のコンサートを友達がこっそりカセットに録音してくれて、入院しているボクにお見舞い代わりに届けてくれた。 そのテープがまだ残っているはずだ。探してみよう。 彼はこのボクに自分の感性で音楽を奏でる事を教えてくれた。 その彼は、彼の父親に音楽の楽しさを教えて貰ったようだ。 彼は新作DVDを「父に捧ぐ」とクレジットしている。 父親との繋がり、そして先祖との繋がり、それは周りの人との繋がりでもあり、その普通の関係が羨ましい。 ボクと父にはその繋がりが薄かったからだ。 そう色んな事を感じさせてくれたDVDだった。 ハンク・ウィリアムスのギターをナッシュビルのステージで弾く彼は音楽の継承の大事さをボクたちに見せてくれた気がする。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
July 28, 2007 07:10:59 PM
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