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テーマ:心に響く音(35)
カテゴリ:音楽あれこれ
記憶に残る場面や風景は多くあるけど、この時の緊張とアンバランスで不思議な感覚は、今でも鮮やかに心に残っている。
昔、京都でPAの仕事をしていたころ、京都会館で美空ひばりさんのコンサートの仕事をした事がある。 リハーサルは、まるでコンサート本番のようにしっかりと行われていたため、仕事をしながらも、その歌声は、しっかり心にしみ込んで来たのを覚えている。 その頃のボクは、ロックが大好きで、洋楽ばかり聴いていたころだったので、美空ひばりさんは、時々テレビで見るくらいで、唯一好きだったのは、子供の頃聴いた、「真っ赤な太陽」ぐらいだった。 そんなボクの心にも、彼女の歌は容赦なくぐいぐいと入り込んで来た。 歌の上手さは言うまでもないが、その存在感、そして歌そのものが本当に好きなんだろうな、と言うか人生の全てが歌なんだろうな、というかむしろ歌が服をきて人間になったような感じがしてしまったぐらいに驚きを感じたのを覚えている。 特に、「ここの所は、こんな感じで・・・」みたいに言って、アカペラでワンフレーズを歌った時なんて、、、。 その歌の素晴らしさとは裏腹に、不思議な光景も同時に広がっていて面白かった。 それは、通路という通路の両側に、迷彩服を着た若者がずらりと並んで警備をしていたり、その通路の入り口に立っている学ランの若者たちの姿は、まるで右翼団体の集会でも行われているかのようだったことだ。 天才歌姫は、とても不思議な守られ方をしていたんだろうね。 今になって思う、つくづくいい経験だったと。
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Last updated
December 28, 2013 01:59:29 AM
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