『ネバーランド』(ジョニー・デップ主演/ケイト・ウィンスレット)
横浜に最近になってできた映画館(109シネマズMM横浜)で観ました。 映画をみている間は「人生のメンテナンス時間」だと感じました。ストーリーを楽しみ、登場人物に感情移入しながら自分の普段の生活・仕事・社会との関わり・人生の軌跡などを振返り、省みています。あれはいけなかった、こうしていきたい、もっと勇気を出してやっていこう、自分はこの部分が足りない、このように頑張っていこう…自分の深い部分が映画によって引っぱり出され、人の目をそれほど強く気にすることなく、正直な気持ちで見返すことができます。映画を味わうということの中には、そういう面もあるのです。そう考えると、映画の出来不出来といった評論は、ひとつの切り口にすぎないことがわかります。映画を観るということには、それとは別の軸も存在し、そして、そのほうが人生にとってはるかに重要なものでしょう。そういうことを感じました。ネバーランドは、魂のかえる場所、です。人が死んだあとにスピリットが戻っていく場所、です。そこにこの世に生きている私たちが行くことはできるのしょうか、生者が死んだ人の魂とつながることはできるのでしょうか。まだ少年の子供たち。父親を不幸にして失った彼らは、しばらくの年月の後に母親も病気によって亡くしてしまいます。少年ピーターは、劇作家バリ(ジョニー・デップ)に「おかあさんに会うことはできるの?」と泣きながら訊きます。バリは、「できる」と言い切ります。「by believing,Peter.」(信じれば、ネバーランドには必ず行ける)何かを強く信じる、ということの意味を再度みつることができると思います。自分のピュアな部分を見つめたい人に、スピリットを感じたい人に、特にオススメです。-----------------------------------------------(注)映画内容の解釈やセリフは僕自身の感じかた、記憶から書いたものです。