波乗り精神世界☆

先日の金曜日のこと。
ニッカ彼が仕事を通じて知り合った方と飲みに行くというので、ちゃっかりついて
いきました☆

その方はろうの人で、まったくではないけど耳が聞こえません。
（仮にお名前をＥさんとさせてくださいね）

ニッカの彼は、投資関連の会社で講師をお招きして講習会などを行い、それをＤＶＤにして販売したりしてるんだけど、今回お会いしたＥさんとは「ろう者が勉強できるＤＶＤはないだろうか」などの相談のメールをいただいたことがきっかけで仲良くなり、今回の飲み会（３人だけど）となったわけデス。

ニッカはもちろん、ニッカ彼もＥさんと顔合わせをするのは初めて(*'-'*)
手話なんて知らないし、ちゃんとコミュニケーションが成り立つかな？と思ったけど、
何よりこの方のメールが明るくて。

「今回は僕の行きつけの、ろう者の集まる居酒屋へご案内します。
ろうの世界へようこそ～！」
なんて書いてくれる人なんですよっ！

実際会ってみて、すっごく楽しかった…
お店は、大久保の串揚げ屋「ふさお」（←店長の名前。このネーミングがまた絶妙）ってとこ。

「ふさお」の店内はわりと小さくて、カウンターで10人ぐらい座ればいっぱいかな？
でも中に入ると、みーんな知り合いで、みーんな仲良しみたいなんですよ～。大学のサークルみたいな雰囲気！
初めて来たニッカみたいな人たちにも、パパッと手話であちこちから声（？）が
かかるんです。わからなかったら周りが教えてくれるの(-_-;)　
しかも料理がめちゃくちゃおいしい！！
気がつけば、壁に柴咲コウのサインが…。ろうのヒロイン役でドラマやってたもんねー。

この日カウンターの中にいた女性が手話通訳をやっている人で、お客さんはろうの人と
そうでない人の両方が混在してる感じ。
お客さんの中にも手話通訳の人がいて、意外なほど活発にコミュニケーションできました。
ろうの人は視覚が発達していることが多くて、目のはしで周囲の状況をすごくよく見てるんだって。ちょっと離れた席でも、話の途中からでも手話でどんどん割り込んでいったりしてて面白かった。
そしてまるでテレパシーで通じ合ってるかのように（笑）いろんなことを察知するのが早ーい！！

遠くの人も、ビシッと目を合わせて表情とかジェスチャーとか、あらゆる方法で
コミュニケーションを試みてくれるんですよ。
普段はなるべく目を伏せて、隣り合う人の存在に目を向けないのが礼儀…みたいな
日常生活がいかに多いか、ということを再認識してしまった(◎_◎;)


気がつけば、店内は活気があるのにすごく静かなの。
身振り手振りはみんな大きいのに、声を出してコミュニケーションすることがあまりないからなんですね。音楽もかかってないし（これまた新鮮）、テレビはつけてあるんだけど音がすごく絞ってあって、眺めるって感じ。

なんだか不思議な感覚だった…。

ところで、奥さんもお子さんもいて、仕事も持ってて、たくさん友達がいて
キラキラしてるＥさん。
でも筆談で深い話をしていると、少し彼の翳りを察することがありました。

「今まで何でも好きなことをやってこれたわけではないし…」
「何か夢中になれるものを探したい。でも年齢も年齢だし、その何かがわからなくて焦っている」

こんな相談を受けたら、普段のニッカだったら「何いってんのぉー！！何でもできるでしょっ」て、一喝するところデス(-_-;)　
でも、そう安易に言うことはできなかった。
自分にできること、できないこと、そういう限界を誰よりもシビアにつきつめているはずだものね。

私も「できないこと」には敏感に不満を感じるけど、「できること」については
無頓着です。できて当たり前、みたいに思ってる。
そしてそれが世界のスタンダードだと、うっかりすると思ってしまいがち…
なんですね。決してそうではないんだよね～。

「自分のような人がいることを知ってくれたらうれしい～」
と、またおちゃらけた感じに戻って言っていたけど。むむ。

ニッカ彼は今回、自分が講師を務めたセミナーのＤＶＤを文章に起こしたものを
お渡ししていたけど、なかなかそういうものもないらしく、投資の勉強ひとつ
取っても難しいことが多いんだそうです。
そうだよなあ～！！　
バリアフリーっていうと「車いすに対応してればＯＫかな？」なんて思っちゃうけど、バリアっていろいろなんだ～。

…うーん、ヒーリングってどうなんだろ(-_-;)

ろうの人だって「たまには癒されたいよ」って時も当然あるよね。
ボディワーク系なら問題ないけど、誘導瞑想とかは難しいのかな…。
むむ～！ますます難しいことに頭をつっこみそうな自分が怖い！！

まずは、できることから始めよう。
「ふさお」、ほんとにおいしいし、楽しいお店だったからお近くの人はぜひ！（店長のふさおがまたナイス）ニッカもまた行きまーす☆