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September 22, 2005
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祥さんから、除去食開始後の過敏症状についてのアレルギーバトンをもらいました。理論的に、いろいろ考えることは、生化学(医療?)系を同じく学んできた立場として、嫌いではないので、あくまで、私の個人的な考え(あくまでも仮説)を書きます♪ 

祥さんの仮説では、除去食開始前後における、受容体の数の増減でした。私は、受容体の数の増減も関与している可能性は多少なりともあると思いますが、それよりも閾値レベルの変化が大きく関与しているのではないかなと考えています。

つまり、除去開始前、アレルギーに気づかずに食べていた場合、アレルゲンが継続的に体内に入ってる状態になります。その発症の主なメカニズムが、IgE抗体を介したものであることを前提にすると、アレルゲンが常に体に入ってきているのですから、常に抗原抗体が起きている状態になります。常に、抗原抗体反応が起きているのだから、体の細胞自体の感覚がマヒした状態に近くなり、その後、いくらアレルゲンが体内に入ってきても、明らかな発症を起こす閾値レベルに、反応の強さが達しなくなり、結局は、常に何らかの症状が出てはいるものの、そのアレルゲンに気づかないレベルになるのではないかと考えています。つまり、食事が原因ではなく、環境因子であるとか、単なる皮膚が弱いなど、他の原因を考えてしまう状態になっているのだと思います。

でも、アレルゲンが血液検査などで判明して、除去食を開始することで、体内にたまっていたアレルゲンは分解・排泄されて、ほとんどがなくなります。そのことで、IgEを介した抗原抗体反応は起こっていない状態に戻ります。

その際、祥さんは、受容体の数が基準値もしくはそれ以上にまで増えるのではないかと推測していますが、私は受容体の数は増えなくても、例えば、数個の極微量のアレルゲンが入ってくると、いつもはマスクされていて、結合するIgE抗体がなかったけど、すぐに結合できる抗体があることにより、アレルギー反応が起こりやすくなり、発症に関与する閾値レベルにすぐに達するか、すぐにその閾値を越えるような反応が起きるようになるのではないかなと思っています。閾値に到達する時間が早くなる、もしくは閾値を越えるレベルに、すぐに到達するようになれば、症状が過敏に出るし、時には、アナフィラキシーに近い状態にもなると思います。もちろん、それは個人の体質も大きく関与するし、体調・季節・環境要因など、多くの原因(背景)が絡むと思います。

その「閾値レベルの変化」に、祥さんの考える「受容体数の増減」の可能性も否定できないので、その二つ、もしくはそれ以上の原因が複雑に絡み合えば、自分が考える以上に、過敏性が増すと思っています。もちろん、場合によっては、アナフィラキシーが生じやすくなる可能性があるかもしれないことも…

除去開始後の過敏状態について、記述した書物(=最新食物アレルギー)もあります。その著書によると、個人差は大きいけれども、過敏状態の続く期間が数ヶ月のこともあれば、数年のこともあるそうです。特に、月齢が低いうちに除去をはじめると、半年~1年くらいが最も多いらしいけど、開始年齢があがると、年単位が長くなるそうです。下記で紹介する別の書物によれば、除去開始後、3ヶ月は要注意だそうです。この過敏状態を終えれば、数日に1回、少量を食べても症状が出ない状態、つまり、耐性を得る形にはなり、アレルゲンが入ってきても、反応性は鈍くなるようです。でも、ごく普通の生活、一度に多量にとったり、頻回にとれば、また過敏の前の除去開始前の状態にすぐに戻るとありました。この場合は、前と同じく、症状がマスクされてしまうそうです。

このことにより、除去食をどう考えるかに論点がいくと思います。治療法も様々であるので、除去食に関する考え方も様々です。完全除去が良いのか、部分(不完全)除去が良いのか…

体質によっては、完全除去でないと、アナフィラキシーなど重篤な症状を引きこすので、これは方法の取捨選択はないのですが、食べることで症状に大きな変化がなかった場合には、完全除去なのか、不完全除去なのか、除去をまったくしないのかだと思います。これは、本当に、医師・保護者・本人の考え方1つだと思います。

私個人としては、IgE抗体の反応性を鈍くした、一種の麻痺状態はあまり良くないと思うので(大きな症状が出ていないかもしれないけど、常に反応が出ている状態なので、皮膚症状・呼吸器症状など、原因不明で改善しない理由の1つだと思ってるから…)、できる限りの完全除去をしていますが、減感作療法も頭にはあります。

減感作療法とは花粉症などで用いられる方法で、一部の食物アレルギー専門医においても実施されています。減感作療法はアレルゲンを体に入れるのですが、「この数値とこの症状なら、アレルゲンそのものを除いて、加工品レベルなら、食べても良いよ」という方法ではありません。一定の期間、完全除去後(厳格です)、数百分の1から、毎日特定の食品を口にして、アレルゲンがIgE抗体と反応する前に、同様に抗原抗体反応をするIgG抗体を増やす方法です。IgG抗体は、風邪などの時にウイルスや細菌などから体を守る抗体で有名ですが(過剰に反応すると、1型・4型アレルギーとは異なる2型・3型アレルギーの原因となるので、問題だけど…)、これに先に反応させて、IgEを介したアレルギーをなるべく起こさせないようにする方法です。ただ、与え方・症状などはよく注意をして観察しないと、IgG抗体を増やしているのか、IgEを抗体を増やしているのかわからないので、やはり、減感作療法に精通した専門医のもとで行う必要性があると思っています(かなり少数ですが…)。

上記のことから、世間一般的に言われている、「食べて慣らす」と言う意味には、私は2種類あると思っています。最初に書いた、症状の麻痺状態か、後者で書いた減感作療法によるものかということです。多くの方が使っている「食べて慣らす」という言葉は、明らかに前者だと思っています。というのは、本当に寛界した状態なのか、症状に麻痺した状態であるのかを診断できる医師は、教科書や文献での知識ではダメで、自分でそれだと明らかにわかる症例の数をこなさないと難しいからだそうです。

また、減感作療法は、私たちのような一般素人にはできることではないし、結局、素人が「言葉だけ」をとらえてしまうと、すべて前者になってるのだろうなと思います。

話が難しくなって、自分でもかなり極限状態で書いていますが(笑)、完全除去に関しての考えは、重症の場合と食べて症状が出るものは必ず必要、目に見える明らかな症状は軽度もしくはわからない状態でも、例えば、口にすると、乳幼児では、ぐずりが多くなる、夜泣きが多くなる、癇癪が多くなる、お友達付合いができなくなるような場合は、除去をした方がお子さんの精神安定を図る上では良いと思います。大人の方の場合は、疲れる、脱力感に駆られる、眠気が異様に多い、イライラするなどに該当すると思います。あとは、医師とご家庭の考え方、お子さんの状況を判断しながら、アレルギーマーチ予防のために、毎日連続摂取・一度に多量連続摂取をしないなどの注意をしていく必要性はあると思います。

ただ、低月齢でアレルゲンが判明した場合、やはり、最低でも1歳になるまでは完全除去をした方が、寛界に結びつくまでの期間が早いようです。体質にもよりますが、乳児で約1年、幼児~学童で約2年、それ以降は3年くらいの除去期間がかかる場合が多いそうです。そのため、1歳になるまで、検査しない医療機関も多いけど、私個人的には、疑いをもった時点で、検査をしてくれる医療機関を探して、早めのアレルゲン対策をした方が、少しでも早い寛界になるのかなと思いました。もちろん、それも体質によりますので、あくまで一般論として… 

話が多少ずれているかもしれないので、元に戻すと、除去開始後のアレルゲンへの過敏性が異様に高まるケースは、アレルゲンをとっている途中からの除去開始の方が多いように思いました。もちろん、そうでない場合もありますが、上記でも書いたように、マスクされていた状態のものがとれてしまうから、閾値が下がって、少しのレベルで反応してしまうのかなと…

ただ、アレルギーはIgE抗体による抗原抗体反応だけでなく、リンパ球が関与したり、他の要因が関与するなど、とても複雑で、原因を1つに絞ることはなかなか難しいと思います。だからこそ、自分の納得できる医療機関の模索、これはとても重要なことではないかなと思っています。祥さんも書いていますが、単なるアレルギー専門医と食物アレルギー専門医では異なると思うし、食事指導ができる医師とそうでない医師がいることも事実ですから…

医師選びの参考に、また、食物アレルギーというものを、もっと簡潔に知るための資料としてのおすすめの1冊は下記です♪

治せるアトピー!

治せるアトピー!


巻末に、食物アレルギーの相談に応じている全国の医師リストが掲載されています。この著者も相談に応じてくれます。私がチェックしている医師の方々もかなり掲載されています。見開きで、右半分が説明、左半分がイラストで簡潔明解でわかりやすいです。食物アレルギーと診断され、戸惑っている方は、ぜひ1度ご覧下さい。





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Last updated  December 16, 2009 11:17:03 PM
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chika♪♪@ カンママさん はじめまして。 毎日の離乳食作り、お疲…
カンママ@ Re:環境アレルギーアドバイザー(10/18) はじめまして。11ヶ月の娘の離乳食に悪戦…
chika♪♪@ masasi 1971さん はじめまして。 8年前の記事にコメント…
masasi 1971@ Re:ごめんね、お空に旅立った天使ちゃん!(04/17) 今晩は。私も一昨日切迫流産で四人目の赤…

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