カテゴリ:食物アレルギー情報
食物アレルギーといえば、どんな症状を考えますか?
湿疹や赤み、蕁麻疹だけだと思っていませんか? 赤ちゃんを産んで、食物アレルギーを疑う時、これだけで判断しようとしている方が多いように思います。確かに、もっとも多い症状ですし、最初にアレルギー?アトピー?と疑うのも、生後まもなく現れる乳児湿疹や脂漏性湿疹が顕著になってきたり、改善が長引いた時だと思いますから、仕方がないのかもしれません。 しかし、食物アレルギーの症状は、このブログを読んでくれている常連の方は、ご存知だと思いますが、皮膚症状もしくは下痢症状のみではありません。多くの症状が、多くの器官や臓器で起こりうるのです。今回はそのことを多くの方(特に、産後まもないママ)に認識してもらいたく、このテーマを選んでみました。 下記に、食物アレルギーが原因で起こりうる症状を列記してみました。 ◇皮膚粘膜◇ 湿疹、赤斑、蕁麻疹、アトピー性皮膚炎、痒み 肛門およびその周囲部の赤み、陰嚢(♂)の赤み おむつかぶれ、血管性浮腫、しもやけ、ストロフルスなど ◇消化器系◇ 口唇炎(浮腫も含む)・口角炎、口内炎、舌炎 流誕、異味感、食欲不振、消化不良、腹痛 下痢、便秘、嘔吐、下血、腹部膨満、血便 食道異物感、胃炎、過敏性大腸炎、反復性臍疝痛 ミルク嫌いなど ◇呼吸器系◇ くしゃみ、咳、喘鳴、気管支喘息、気管支炎 呼吸困難、鼻炎、鼻水、蓄膿症、鼻詰まり、鼻出血 喉頭の浮腫など ◇泌尿器系◇ タンパク尿、血尿、頻尿、夜尿症 アレルギー性膀胱炎、ネフローゼ症候群など ◇神経系◇ 頭痛、片頭痛、行動異常、めまい、性格変化 アレルギー性緊張疾患症候群、てんかん けいれん、夜泣き、集中力低下、記憶力低下など ◇骨格系◇ 肩こり、腰痛など ◇眼・耳◇ 眼瞼炎(腫脹も含む)、眼の下のくま、眼の痒み アレルギー性結膜炎(結膜の充血・浮腫)など ◇循環器系◇ 血小板減少症、アレルギー性紫斑病、血圧低下 心拍数の変動、不整脈、動悸、胸痛など ◇全身性◇ アナフィラキシーショック:顔面蒼白、痙攣、呼吸困難 血圧低下、活動性低下(ぐったりすること) 意識障害(意識混濁・消失など)など 上記のあらゆる症状が連鎖反応的に瞬時に起こること 最悪は死 ◇その他 貧血、栄養障害、発育の遅れなど ◇◇◇◇◇◇◇ 上記を見ると、あらゆる症状が起こる可能性がわかってもらえると思います。もちろん、上記は乳幼児から成人まで含めた症状ですから、すべての症状が乳幼児で起こるわけではありませんが、すべての年齢を通じて、最も怖いのが、アナフィラキシーショックといって、全身に蕁麻疹が生じて、それが呼吸器系などでも生じるため、気管が狭まり、呼吸困難になったり、血圧が低下して、最悪は死をも招くのが、食物アレルギーの怖いところです。 ここでは、乳幼児によく見られる症状について、主なものをまとめたいと思いますので、これから出産を迎えられる方、もしくは、産後まもない方、育児中の方の参考になればと思います。 <皮膚症状> ・生後まもなくから、乳児湿疹がひどく、ジュクジュクにまでいくことが多い、改善が遅い ・脂漏性湿疹(黄色いふけ)がひどくなり、改善が遅い←白いふけは乾燥性です ・痒みが強い ・おむつかぶれがひどい ・肛門周囲(特にしわ部分)が赤い ・耳切れ ・湿疹・赤み・蕁麻疹など <ミルクを飲んだときの症状> ・生後まもなくから、普通ミルクを飲むごとに、毎回のように嘔吐もしくは下痢、体重増加不良などの症状を呈する ・完全母乳で、しばらくミルクを与えず、諸事情で、久々に、普通ミルクもしくは予防用ミルクを与えたら、下痢、嘔吐、咳、蕁麻疹もしくはアナフィラキシーショックを起こすこと(産後まもなく飲ませていたミルクと同じだと思っても、安心しないことが重要!←特に、アレルギー・アトピー体質の家系の場合は要注意!) <離乳食開始後の症状および母乳経由の症状> ・痒みが強く、不機嫌なことが多い ・口周りや顎部分が赤くなったり、ただれやすい ・耳切れ・湿疹・赤み・蕁麻疹など ・脂漏性湿疹(黄色いふけ)がひどくなる←白いふけは乾燥性です ・おむつかぶれがひどい ・肛門周囲(特にしわ部分)が赤い ・下痢、嘔吐、便に赤い血が混じる(血便)など ・咳、喘息、喘鳴など←特に、乳・麦に注意♪ ・鼻水、鼻詰まりなど ・ぐずりや号泣が激しくなる(腹痛を起こしている可能性が多大) ・夜泣きがひどくなる ・早朝までぐずって寝ない←特に夕食の影響が多大♪ ・夕方のぐずりがひどくなる(黄昏泣きの時間帯)←朝食・昼食の影響が多大♪ ・中耳炎を繰り返す←特に、卵・麦・油脂類に注意♪ <その他> ・目の腫れ ・アナフィラキシーショック ・幼児では精神面に要注意 →アレルゲンの摂取により、人付き合いができない、笑顔が消える、ぐずりが多くなる、ケンカっぽくなる、普段できることができなくなる(お歌・お絵かき・絵本読み・文字書きなど) など 以上は、私や友人の育児体験談をもとに、まとめたものです。 上記で思うことは、皮膚症状がなくても、 ◇ミルクや母乳をよく吐く ◇下痢をよくする ◇血便が混じること ◇特定の食べ物を食べたとき(本人もしくは母親)、ぐずりや号泣が激しくなったり、夜泣き回数が増えること ◇中耳炎や蓄膿、鼻炎などを繰り返すこと←これに近い症状で、風邪を1度引くと、症状がなかなか治らない ◇鼻詰まり、咳などをよくすること ◇ぐずり・夜泣きが多い など のようなことがあったら、1度食事記録をとってみて、共通する食べ物がないかどうかを調べてみて下さい。すると、赤ちゃんはよく吐いたり、ぐずったりするのが普通だわですまない時もあることがわかると思います。もちろん、他の原因でも、上記のような症状が起こる可能性は充分にありますが、乳幼児期の食物アレルギーは早期発見・早期対策が重要だと思いますので… また、年齢が高くなり、大人になるほど、上記の症状にくわえ、精神面が強く関与してくるので、下記のような症状も加わります。 ・倦怠感、眠気など ・イライラ感の増大、性格が攻撃的になる、こもりがちになるなど ・頭痛・腰痛・胸痛・肩こりなど ・主婦性湿疹の悪化 ・花粉症様症状の悪化 ・のどのイガイガ・舌のしびれなど(乳幼児では、口で訴えることが難しい症状) など 最近、大人の食物アレルギーが急増しています。特に、20歳前後からの発症が多いようです。花粉症に引き続き、果物や野菜が食べられなくなる口腔アレルギー症候群やラテックス・フルーツ症候群を発症するケースが多いように思います。また、食物依存性運動誘発アナフィラキシーも増えています。本人が気づいている場合は良いのですが、友人の話を聞いている限り、アレルギー反応のひとつと気づいていないケースが多いように思います。食後に運動をしたり、重労働、魂を詰めたデスクワークなどをしたときに、異様な疲れがきたり、呼吸が少しでも苦しくなるような兆候が見えたら、その症状が起きる直前に食べたものをメモするようにして下さい。小麦・甲殻類・卵・貝類などが原因となる場合が多いように思います。この食物依存性運動誘発アナフィラキシーは高校生くらいからの発症が多いのですが、最近は低年齢化して、小学生くらいからでも発症例が増えているようです。 食物依存性運動誘発アナフィラキシーの参考症例は、 ◇症例13例 ◇症例1例(小学生) 個別アレルゲンに対しては、次回にでも書こうと思っています♪ 表がうまく挿入されなかったので、箇条書きですみません。表自体は入るのですが、表の上に大きなスペースができてしまって、それを削除することがどうしてもできなかったので… 症状は思いついたまま書いたのですが、忘れていることもあるかもしれません。そのときは、随時追加する予定です♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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