カテゴリ:アレルギーに配慮した商品
アレルギー予防用ミルクに関しては、以前、こちらで紹介をしました。その日記にも、先日少し情報を加筆しましたが、あらためて、私なりの考えを追加したいと思います。あくまで、私の個人的考えなので、使用などに関しては、主治医と充分相談して下さい。
まず、アレルギー対応には、2種類あります。アレルギー治療用とアレルギー予防用です。アレルギー予防用はあくまで予防用であり、アレルギーがわかったときの治療用ではないことを、メーカーのHPなどには明記されていますが、いまだに予防用ミルクも、治療用ミルクと同様に考え、混同されている方が少なからずいらっしゃるのが現状だと思います。 現在、発売されている、アレルギー予防用ミルクは2種類です。森永ペプチドミルクE赤ちゃんと、今年5月に新発売になった、アイクレオHIです。 ◇ペプチドミルク E赤ちゃん 850g ◇母乳と乳児に関する研究により開発された粉ミルクアイクレオHI 顆粒タイプ 800g これらは、乳成分(カゼイン・乳清タンパク)をあらかじめ酵素によりペプチドにまで加水分解してます。E赤ちゃんでは3,500Da(=3.5kDa)以下となるようなペプチドタンパク(アミノ酸が連なったもの)に分解されているそうです。一般的には、5kDa以下のペプチドだと、アレルゲンになりにくいとされているそうですが、3.5kDaだと、体質によっては、アレルゲンとなる分子量であり、充分に抗原抗体反応を起こしうる大きさでもあると、私は考えています。 現実問題、重篤な体質の方の場合、このレベルで発症したり、アナフィラキシーを起こされていますので、先生から、「ミルクアレルギーがあるから、アレルギー用ミルクにしてね」と言われたら、これらのミルクではなく、メーカーの指示にもあるように、アレルギー治療用ミルクを選ぶようにした方が安心だと思います。たぶん、アイクレHIのミルクもE赤ちゃんと同レベルの分子量以下のペプチドになるように分解されていると思います(推測)。 上記で書いた、「一般的に、5kDa以下のペプチドだと、アレルゲンになりにくいとされているそうです」のことですが、実験的な知識・経験上、アミノ酸約10個レベル(アミノ酸平均分子量が120Daだったと思うので、約1.2~1.5kDa)もあれば、充分にアレルゲンとなりえます(もちろん、いろんな条件が必要な場合もありますが…)。この分子量レベルは、アレルギー治療用ミルクのペプチドレベルです。アレルギー治療用ミルクでもあわない例が多々ありますが、まれに、こういう小さな分子にまで反応してしまうのではないかなと思っています。もちろん、理論的なものと、実際の体内での反応レベルやメカニズムは違うかもしれませんし、添加物と反応している可能性も充分にあるので、一概には言えないので、あくまで私の推測ですが… そのため、例えば、母乳からアレルギー治療用ミルクに切りかえる時も、1さじから試すことを推奨しています。このアレルギー治療用ミルクに関しては、次の機会にUPします(現在、原稿を推敲中)♪ 話を戻して、アレルギーが判明したときに、具体的にミルク名を指示してくれる先生の方が多いのですが、こちらから聞かないと、上記の指示(アレルギー用のミルクにして!)だけをする先生もいるようです。それで、この区別を知らずに、予防用ミルクを使われていた方も実際にいらっしゃいました。詳細な症状などはわかりませんが、そのお子さんには、ミルクに対して、血液検査(RAST)のクラスはついていましたし、普通のフォローアップミルクも検討されているようでした。 ご存知の方が多いとは思いますが、アレルギー対応ミルクには、フォローアップミルクとしての販売はありませんから、ミルクを卒業するまで、アレルギー治療用ミルクを継続的に与えるか、もしくは、除去解除の段階に応じて、治療用ミルク(これにも段階がありますが、次の機会に…)→予防用ミルクへと切りかえていくのが良いのではないかと思います(前回の日記参考)。 参考までに、フォローアップミルクについてですが、 通常の育児用ミルクからフォローアップミルクへの切りかえは、生後9ヶ月頃以降で、3回食になってからが目安だそうです。離乳から摂取できる鉄分の量が少ないため、体内の貯蔵鉄が次第に減ることにより、9ヶ月以降になると、貧血傾向を示す割合が高くなるため、鉄分を多く含んだ、フォローアップミルクへの切りかえををすすめられるようです。しかし、鉄分の吸収を比較すると、牛乳からは約3~10%、フォローアップミルクからは約20~30%、母乳からは約50%だそうです。また、フォローアップミルクは母乳や育児用ミルクと比べると、タンパク質・炭水化物・ミネラル分も高濃度に含まれており、消化器官への負担が高くなります。そのため、離乳が遅れている、もしくはゆっくりめで進めて、3回食になっていない場合などは、生後9ヶ月でも使用ができないそうです。3回食をしっかりと食べるようになって、離乳が栄養の中心となってからの使用が理想的なようで、〇ヶ月になったから与えないといけないものではないようです。実際は、〇ヶ月になったら与えるべきと思っている方が多いようですが… 逆に、離乳が少し早めに進んでいるからといって、早い時期から与えるものでもないようで、赤ちゃんの成長に応じて、与える時期を見極めないといけないそうです。 また、フォローアップミルクは通常の粉ミルクより栄養分を強化してあるものの、タンパクの加水分解の程度が低く、牛乳成分に近くなっていることから、本来の育児用ミルクとしての分類ではないそうです。そのため、フォローアップミルクは母乳や育児用ミルクに比べると、高タンパクで、牛乳成分に近くなるため、アレルギー体質である場合、毎日飲むことにより、消化器官への負担がますます高まり、新たにミルクに感作される可能性は否定できませんし、ミルクアレルギーのある場合には、発症の原因となります。そのため、アレルギーがある場合、ミルクを卒業するまで、予防用もしくは治療用ミルクを継続的に飲むことになります 最後に、フリーページに、現在販売されているアレルギー対応ミルク&乳糖不耐症ミルクのすべての商品を紹介しました。 ◇ネットで購入できるミルク♪ ◇アレルギー予防用ミルク&乳糖不耐症用ミルク♪ ◇アレルギー治療用ミルク♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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