カテゴリ:食物アレルギー情報
今日はとても涼しく、秋の気配を少し感じます。今日から学校の2学期がはじまりました。始業式に続き、災害時の引取訓練がありました。今朝は日頃聞いたことがない音で、夫婦2人の携帯が同時に鳴りはじめ、家族全員が驚いて飛び起きました。緊急地震速報でした。先日2回ほどあった震度4でも速報が入らなかったから、とても不安になり、慌てて窓を開け、テレビをつけ、子ども達と布団で大人しく備えていましたが、結局、地震は実際に起きたけど、震度1以上の計測地がないとのことで、誤報の可能性があるとのことで、ホッとしました。偶然、そういう日に引取訓練だったので、これから防災についても、再度見つめなおしが必要だと強く思いました。
学校の夏休み最後の昨日、「親子でおやつ作り」に参加しました。おやつはスコーンで、卵、乳、小麦、砂糖、バター、塩、ドライフルーツ数種類で、子ども達2人とも食べられる原材料です(除去は生卵、半熟卵、マヨネーズなど加熱不十分な卵なので、加熱はOK)。生卵を使った生地を触るのは初めてでしたが、何の症状も出ず、楽しみながら作ることができました。クッキー等の型を使ったので、クッキーもどきのスコーンが多かったけど、サクサクとしたスコーンで、バター風味がとてもおいしかったです。お友達の親子はパンダ等の動物の顔を作ったりして、みんな個性あふれるスコーンで、夏休みの楽しい思い出のひとつになったと思います。除去するものは他にもまだ残っていますが、体が強くなってきたおかげかなと思っています。 スコーン(焼く前) スコーン(焼きあがり) 今回2人のために、子供エプロンを購入しました。楽天に安価でシンプルなものがあり、娘は喜んでくれました。娘にはベージュ、息子にはネイビーを購入しました。 次に、除去と解除についての本の紹介です。 食物アレルギー除去と解除の基本 今年4月から定期購読している冊子「食べもの文化」の2009年4月号別冊で既読でしたが、8月に単行本として発売されたようです(表紙から別冊の文字が消えただけだと思います)。 基礎からわかる!アレルギーの治療と対応改訂、あきらめないで重症アトピー性皮膚炎もきっとよくなるの著者が、除去と解除の項目について、さらにわかりやすく説明してくれていました。この2冊もとても納得できる内容です。 食物アレルギーの治療方針はガイドラインができましたが、いまだに医師の方針や親の価値観で多様です。そのため、除去・解除の方法も医療機関の方針はもちろん、個人の体質によっても様々です。どこまで除去をすればいいのか、除去後の解除はどのように行えばいいのか、不安や悩みは多大だと思います。除去食の実施ポイントとしては、医師のもとで、症状の出ない程度の厳密な除去、その後徐々に緩める、除去したら、他で栄養を補い、除去は2歳頃を目安に、経口負荷試験等を行い、それ以降は解除を視野にいれていく、状況に応じては、内服薬を利用して、軽度の制限になることも視野に入れるなど、納得できる内容でした。 また、主なアレルゲンの特徴と除去・解除の仕方について説明されていて、例えば、卵なら抗原性の強いものから弱いものへ7段階にリスト化されています。除去のレベルを決めるときや、除去を緩めるときの食品選びの参考になります。他、食物アレルギーの基礎知識、保育園での対応についても述べられていました。 食物アレルギーにおける経口負荷試験は、アレルゲンの確定およびアレルゲンの耐性獲得の有無(除去解除に向けて)のために必要となる検査ですが、まだ標準化された方法がなく、医療機関ごとに医師の経験に基づいた方法で行われることも多いのが事実です。また、この検査をするには、医師の経験と人員、安全性への配慮等が必要なため、実施できる医療機関が限られているのも現状です。さらに、食物アレルギーの診断には必要な検査でも、保険適応になったのが、一定基準を満たした施設での入院による実施で平成18年度から、外来での保険適応は昨年からです。 今年4月に初めて、食物アレルギー経口負荷試験ガイドライン(2009)が出されたことは、食物アレルギー治療に関する大きな業績(前進)のひとつになったと思います。検査の適応決定、実施体制の整備、実際の方法、検査の流れの具体例などが示されていました。ガイドラインが出たから、それを参考にすぐに経口負荷試験ができる体制が各地で整うわけではないと思いますが、これを参考に、少しでも多くの医療機関で経口負荷試験の導入を検討していただけると、少しでも多くの食物アレルギーを持つ親子が適正な除去と解除ができる治療に臨めるのではないかと将来を期待したいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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