カテゴリ:アレルギー・アトピーっ子の絵本
今年1月に発刊された「保健室で見るアレルギーの本全3巻」です。中学の養護教諭の先生が書かれたものですが、アレルギーを持った家族や友達がどのようなことに注意して生活をしているか、どんなことを考えているのかを、「食べ物」、「生活」、「環境」の視点から紹介されています。イラストが多く絵本風で、内容がとてもわかりやすく、理解が得られやすい構成になっていると思います。入学前後からは読み聞かせで、ふり仮名がついているので小学生中学年頃からは自分で読めると思います。3冊とも各項目は見開き程度で簡潔にわかりやすくまとめられています。
保健室で見るアレルギーの本(1) 保健室で見るアレルギーの本(2) 保健室で見るアレルギーの本(3) シリーズ1冊目は「食べ物のお話」で、食物アレルギーが主な内容です。食物アレルギーとは何か、食物アレルギーの人の不安、運動誘発性アレルギーやアナフィラキシー、Q&Aなどです。 シリーズ2冊目は「生活のお話」で、ぜんそくのしくみや原因、運動誘発アナフィラキシー、アトピー性皮膚炎の原因や治療、アレルギーマーチ、Q&Aなどが主な内容です。巻末に学校生活とアレルギーについて著者の方がまとめられています。うちの子たちは幸い理解のある先生方やお友達に囲まれていると感謝していますが、この先生が書かれているように、どの子もアレルギーの有無に関係なく、充実した学校生活を送れる環境になるといいなと思います。 シリーズ3冊目は「生活のお話」で、日々の生活の中でアレルギーの原因になるもの、花粉症の症状や原因とその対策、Q&Aなどが主な内容です。今何かしらのアレルギーを持つ方がかなり増えています。環境の中に潜むアレルゲンである花粉、化学物質、ダニやほこりなどは、どんなに努力しても完全排除できないものであるがゆえに、症状や対策に悩むことも多いと思います。食物アレルギーやぜん息、アトピー性皮膚炎以外にも、乳幼児・小学生以降になると環境が原因のアレルギーで悩むことも増えてくると思うので、参考になると思います。 この3冊いずれにも、「本人の気持ち」、「周りの人の気持ち」、「お互いの気持ちを考えてみる」ことに視点をおいた項目がありました。他の本ではあまり見かけない項目がありましたが、すべてを読み終えた後、心がホッとあたたまるというか、和らぐような気持ちになりました。巻末を見たら、同世代の子ども達を育てているアレルギーの会4団体名が協力リストにあったので、そういう気持ちになれる本になったのかなと思いました。ぜひアレルギーがわかったとき、入園・入学前後など、周りの家族や園・学校などのお友達に読んでいただいても理解が広まるきっかけになるシリーズ本だと思いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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