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誰もが写真を学んだほうがいい5つの理由 4 / 11
ライフハッカー [日本版] MakeUseOf:「最近の人は目の前の体験を軽視して、写真を撮ることに執着しすぎている」といった批判をよく耳にします。でも、私たちの生活の中で、写真が重要な役割を果たしているのも事実です。写真を撮ることで、思い出を残したり、日々の生活を誰かに見せたり、そのときのエピソードを語ったりできるのです。 ですから、誰もが写真について学ぶべきだと私は思います。写真は、楽しい趣味であるだけでなく、人間的な成長をもたらすものでもあるのです。 以下に、誰もが写真を学ぶべき5つの理由をお伝えしましょう。 ● 1. 思い出を残す 写真は、感じ、触れ、愛するための方法です。フィルムに焼き付けられたものは、永遠に消えません。長い時を経てすべてを忘れてしまっても、写真があれば、細部まで思い出すことができるのです。 ── アーロン・シスキンド 大切な記憶を残すために写真を撮るという理由は、100年前から変わりません。 結婚式や誕生日、同窓会など、記憶に残しておきたい大切な行事を写真に収めます。たとえ記憶が薄れても、その特別な日をはっきりと思い出すことができるでしょう。写真はずっとそこにあるのですから。 家族や友人と過ごすありきたりな1日でも、何気ない一瞬を切り取って、写真に収めておけば、後に懐かしい思い出となるでしょう。 写真を撮ることは、数百分の1秒ごとに、人生を深く味わうこと。 ── マルク・リブー もう1歩前に進みたければ、「毎日1枚プロジェクト」を続けてみてください。1年間、毎日1枚、写真を撮り続けるのです。そうすれば1年後、その年を振り返ってみたときに、365日どの日をとっても最低1つの瞬間を思い出せるはずですよね。ユニークな特技だとは思いませんか? インスピレーションに困っているあなた、インスピレーションとアイデアは身近にあふれています。やるべきことは、目を向けることだけです。 ● 2. クリエイティビティを育む カメラだけで写真を撮るわけではありません。それまでに見たすべての写真、読んだすべての本、聴いたすべての音楽、愛したすべての人によって、写真撮影という行為に命が吹き込まれます。 ── アンセル・アダムス スタイルの好みを問わず、写真撮影には共通の技があります。被写体を決め、構図を決め、画像処理の方法を決める。これらすべてが、大きなクリエイティブプロセスの一環なのです。 写真撮影は一見簡単そうに見えますが、文章を書くことや絵を描くことと同様にクリエイティブな行為です。写真の出来が微妙になってしまったのは、シャッターを切るタイミングがちょっと遅かったから、というようことがある世界なのです。 自撮りのようなシンプルで日常的な写真でも、最終的な画像をクリエイティブで魅力的なものにすることができます。たとえば、Derek Johnston氏の自撮り写真は、食べ物がカメラに向かって飛んできている中、同氏が転んでいるかのように撮られています。このような写真を作るにはかなりのスキルと根気が必要ですが、細部まで繊細に作られており、極めてクリエイティブな情景です。 写真の技を極めたければ、オンラインコースなどがオススメです。 ● 3. 誰かの人生に参加する すべての写真はメメント・モリである。写真を撮ることは、他人の死、弱さ、移ろいやすさに参加すること。すべての写真は、瞬間を正確に切り取って凍結することで、無慈悲にも溶けゆく時の証拠となるのだ。 ── スーザン・ソンタグ そう、写真撮影は孤独な行為であると同時に、ほんの短い時間ではあっても、誰かの人生に参加するチャンスでもあります。路上の刹那を1枚の写真にとらえたことがある人なら、その意味を理解できるはずです。 カイロの路上で、大きなボウルを頭にかぶった男を写したことがあります。彼がなぜそうしていたのかはわかりません。確かなことは、こちらに歩いてくる彼を私が見たということだけです。私はシャッターを切り、彼と笑顔を交わしました。彼は、写真を撮られたことに完全に気づいていたのです。でも、言葉を交わすことはなく、無言ですれ違っていっただけでした。 このような瞬間があるから、写真はやめられません。1枚1枚に込められた深い人間らしさが、とても個性的かつ特別な方法で、撮る者と他者とをつないでくれるのです。 ● 4. 異なる視点で世界を見る ようやくわかってきたのですが、カメラは人の目とは違う視点で世界を見ていて、その違いが、実際に見た物よりも写真を力強くしてくれるのです。 ── Galen Rowell 写真を撮れば撮るほど、多くの人が見過ごしがちなことに気づくようになります。これは、ここまでに紹介したような、直接的な満足をもたらすものとは異なる種類のメリットです。 違う見方で物事を見る能力を得るには、時間をかけて練習しなければなりません。写真を多く撮るほど、異なる視点で世界を見られるようになります。 私たちは瞬間を生きようとせずに、スマートフォンで写真を撮ることに執着しすぎていると言う人がいますが、必要なのはほんの1枚です。レンズの後ろで長い時間をかけすぎないようにしてください。さもないと、周囲にある面白い写真をかえって撮り損ねてしまうでしょう。 美しさは、すべての物に宿っています。美しさを見出し、組み立てることで、スナップショットを単なる写真とは異なるものにすることができるのです。 ── Matt Hardy 「異なる視点で物事を見る」というコンセプトを誰よりもうまく取り入れているのは、Chema Madoz氏でしょう。スペインの写真家である同氏は、日常の物を、現実離れした芸術作品に変えてしまうことに長けています。排水溝をディッシュラックに、ヘアピンを雨の海に、ありふれたパイプをフルートに。 十分な時間があれば、写真は、すべての人に新たな視点をもたらしてくれるのです。 ● 5. ストーリーを語る 言葉でストーリーを語れるなら、重たいカメラなんか持ち歩く必要はない。 ── ルイス・ハイン 百聞は一見にしかず。1枚の画像は、感情を伝える力を持ちます。ときにその力は、詩や物語よりも強い力をもつことがあります。それを体現しているのが、フォトジャーナリストという存在でしょう。 写真は、歴史を語ります。マーティン・ルーサー・キング暗殺直後、発砲があった方向を指さす人々。天安門広場で戦車の前に立ちはだかる男。反ベトナム戦争集会で、兵士が持つ銃の銃口に花を挿す反対派(撮影:Bernie Boston)。 フォトジャーナリズムやストリートフォトグラフィだけでなく、家族写真にもストーリーを語る機会があります。必要なものは、カメラとパーフェクトな瞬間だけなのです。 Why Everyone Should Learn a Little Bit of Photography | MakeUseOf Nancy Messieh(訳:堀込泰三) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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