カテゴリ:IH【健康・医学情報】
続き
◆鶏肉を使ったおすすめメニュー 水炊き・焼き鳥・衣をつけない素揚げ 水炊きはスープを飲まず、肉や野菜のみを食べるれば約50%のカロリーダウン。焼き鳥にすれば脂質を約60%カットできます。また、衣をつけずに揚げる素揚げは、肉自体の脂肪分が揚げ油に染み出るので意外とヘルシーに仕上がります。から揚げ派のあなたもご検討ください。 番外編:羊肉やジビエ(野生動物の肉)の栄養価は、いずれも高スペック ■番外編:羊肉やジビエ(野生動物の肉)の栄養価は、いずれも高スペック さて、ここからは普段あまり口にしない種類の肉について紹介します。 羊肉は「パーフェクトミート」とも呼ばれ、その素晴らしい健康効果については以前の記事にもある通りです。特筆すべきは鉄分の多さ。血液中のコレステロールを下げるといわれるオレイン酸、悪玉コレステロールを減らすステアリン酸、善玉コレステロールを増やすパルチミン酸も含まれています。これだけの栄養価を誇っていながら、羊肉のコレステロール含有量は魚と同程度で、牛肉や豚肉と比べるとかなり低いのも魅力です。ジンギスカンでは羊肉ともやしを一緒に食べますが、もやしのビタミンCは鉄の吸収率を高めるため、この組み合わせはゴールデンコンビといえます。 鹿、イノシシ、ウサギ、クマ、その他のジビエ・野生動物は、概して牛・豚・鶏などの家畜よりも運動量が多いので、引き締まり、赤身が多く、脂肪が少ないのが特徴です。いずれも牛肉と比べるとカロリーが約1/4程度でありながら、鉄分などの栄養価が豊富に含まれています。特に鹿は、低カロリー・低脂肪ながら栄養価が高いとして、栄養士の間でも注目されているそうです。近頃はブームの兆しもあり、食べられるお店も増えてきています。健康面でもオススメです。 ■ 夢の365日×3食 肉食メイン生活 達成なるか? 理想的な肉の食生活とは? 牛肉、豚肉、鶏肉、そしてジビエに用いられるようなその他の肉と、肉食で得られる健康効果についてお話してまいりました。それぞれにしっかりと栄養素があり、健康効果が期待できる一方で、気になるのは“限度”です。何事も過ぎたる派及ばざるが如し。ダメなんだろうな~とは思いつつ、笠井奈津子先生に聞いてみました。 Q:肉大好きです。健康効果があることもわかりました。健康にもよいお肉ですし、一日三食、365日肉食メインの生活でも大丈夫でしょうか? A:ダメです! 第一の理由は、飽和脂肪酸を摂り過ぎるからです。不飽和脂肪酸が多い豚肉を選んだり、飽和脂肪酸が少ない部位を努力して選んだとしても、それは割合の問題です。豚ですら飽和脂肪酸を含んでいます。毎食肉メインの生活を送れば、総量としてはどうしても多めになってしまいます。 第二の理由は、肉食メインの生活だと、当たり前ですが栄養のバランスが崩れてしまいます。人間のタンパク源は、肉:魚:卵:植物性のタンパク質(豆製品など)、これらが1:1:1:1になるよう、それぞれ同じぐらいのバランスで食べるのが一番理想的です。魚には血中脂質のバランスを整える不飽和脂肪酸が多いですし、良質なビタミンEも含まれている。卵や植物性のタンパク質にも同様に、肉にはない栄養があるので、肉食メインの生活を送るとそれらの栄養が不足します。 Q:サイドメニューに野菜などを添えることで、不足を補えないでしょうか? A:野菜だけでは補えません。先ほどもお伝えしたとおり、魚など、ほかのタンパク源に含まれている栄養は、野菜には含まれていません。それに肉がメインになっている料理って、野菜は肉の3分の1ぐらいしか添えられてませんよね。必然的に、野菜の摂取量が少なくなりがちです。野菜を食べないと、身体の免疫を調整するビタミンCや、食物繊維が摂れません。食物繊維が摂れなければ腸内環境が悪くなり、栄養を吸収できなくなってしまいます。オナラがすご〜く臭くなるのはわかりやすいサインかもしれません。その意味で、サイドメニュー、程度では肉中心の生活を補うだけの力はないでしょう。 Q:多くのビジネスマンにとって魚や豆腐を食べる機会は少なく、結果的に「野菜を除けば肉だけ生活」を送っているケースも多いかと思います。魚や野菜を意識しつつ、どうしても肉中心になりがちな場合の対処法を教えていただけますか? A:肉の種類や部位によって摂れる栄養が違うので、いろんな肉や部位を食べた方がいいですね。また、ローテーションを組むのであれば、朝は牛or豚、昼も牛or豚、夜は鶏肉がいいかなと思います。 特にビジネスマンの朝・昼の食事には、日々のストレスで奪われがちなビタミンB群を補う意味もこめて豚肉を、部位に気を付けながら摂ってほしいです。豚肉は鉄や亜鉛も鶏肉より多いし、鶏と違って薄切りで冷凍できるから調理の手間もいろいろ省けますからね。そして夜には一番脂質が少なく、消化に優しい鶏肉を。 それと野菜は意識的に肉の量の倍ぐらい摂取するほうが、食事としてのバランスが保てると思います。 最後にもうひとつ、気をつけてほしいのが、朝食にうってつけのベーコンやハム、ソーセージ。これらの加工肉は、糖質と脂質がかなり多く含まれています。ベーコンは一番糖質が高く、ハムやソーセージはいわば脂でつないだ練り物のようなもので、添加物もたくさん入っています。メインのタンパク源としてカウントできるものではないということを心得て、あくまで「嗜好品」の域に留めておきましょう。 理想は魚、卵、植物性のタンパク質もバランスよく。それでいてはじめて、牛肉、豚肉、鶏肉などがそれぞれ持つたしかな健康効果を得られます。 しかし現実的には調理が簡単でボリュームがある肉をメインとした食生活を送っているビジネスマンは多いことでしょう。そんな時こそ、今回の記事を思い出してください。野菜を肉の量の倍ぐらい摂る、食べる肉の種類や部位に気をつけるなどのルールを守れば、たとえ肉食メインの生活でも、より健康的に過ごせるようになるでしょう。今より少しでも多く魚、卵、大豆などを摂取することを心がけつつ、正しい肉食ライフを楽しんでください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015.10.08 01:19:57
コメント(0) | コメントを書く
[IH【健康・医学情報】] カテゴリの最新記事
|
|