カテゴリ:OE 【英国】および 英国での思い出
過去ログ復刻 英国英語の表現法とイングランド人気質 カテゴリ:【英国】での思い出 英国の歴史 2006.03.08 NHK教育テレビでよく見る番組がある。 ピーター・バラカンという人の「Weekend Japanology」という英語番組である。 バカラン氏と、もうひとり英語が堪能な女性が、ゲストを迎えて、テーマについて対談をする。 NHKのサイトでの紹介文がある。 これによると、もともとNHKのワールドサービス用の番組だったようで、今の放映はその再放送の様だ。 ~~~~~~~~ ジャパノロジー”とは、『日本学』。これまで伝えられてきた紋切り型の「日本人」や「日本文化」の枠を壊し、そこにありながら語られることのなかった「これぞニッポン」を、新しい切り口で世界に発信する、英語と日本語の2か国語番組です。 テーマは、伝統文化から季節の風物や食、暮らし、そして最新のトレンドまで。 幅広い分野から、国際的に活躍するゲストをスタジオに招き、経験を踏まえた視点で語ってもらいながら、日本の素顔を世界に向けて伝えます。 ピーター・バラカン、菊地真美のコンビでお届けします。 * 日本国内でも教育テレビで去年以降のラインナップから「再放送セレクション」をご覧いただけます。 ~~~~~~~~ テーマとゲストは、知的で興味深いもので、ちょっと他の番組では取り上げないようなものばかりで、さすがはNHKだという番組だし(私はNHKの味方です)、それだけでも面白いのだが、このバカラン氏と、菊池真美さんという女性が、英国英語をしゃべるのだが、その英国英語が耳に快い。 いまどき英国英語ばかりの番組などめったにないことでもあるし。 ピーター・バラカン氏は、音楽のキャスターとして著名な人らしい。 ~~~~~~~~ ピーター・バラカンさん(Peter Barakan) ブロードキャスター。1952年英国ロンドン生まれ。 ロンドン大学日本語学科を卒業。 '74年に来日。 出版関連の仕事を経て、放送界に進出。以来、独自の選曲によるポピュラーミユージックの紹介者として活動。FM放送を中心に、数本のレギュラー番組を通して活躍が続いている。またテレビ「CBSドキュメント」では司会役も勤めている。 ~~~~~~~~ バラカン氏の父親は、ユダヤ系のポーランド人、母親は、英国とミヤンマーの混血という。 バラカン氏はロンドン大学卒。 オックスフォードやケンブリッジにも日本語科があったが、自分が住んでいるロンドンで大学に通いたかったのでロンドン大学を選んだのだという。 彼の英語は、RP(Received pronunciation)と言われる、南イングランド(ロンドンを含む)のインテリが使うもの。 Oxbridge アクセントに近いように思われる。 ついでだが、おなじNHKの英語番組で、英国英語の女性が二人いる。 一人は、『いまから出直し英語塾』と言う番組でアシスタントをしている女性。 もうひとりが、別の英語番組に出演している。 この後者の彼女は、わずかながら、コックニー的な下町アクセントがある それはともかく 私としては、この番組における対談におけるバラカン氏の質問や、彼のゲストの不十分な英語への補足などが、知的で、それにいかにも、英国人的なものだから面白い。 英国英語と米国英語は、発音や多少の語彙が違っているだけではなくて、 表現のスタイル、物言い、が異なっている。 英国流表現は、クールで客観的で、過度に?正確であろうとする。 それに、understatement つまり、控えめな表現であって バラカン氏の話し方は、正にこれであると思う。 それらが、われわれが日頃聞き慣れている直裁でアグレッシヴとも言える米国英語と異なる点であって、~~~~~~~~ ネット上で、イングランド人の性格について、検索してみたら下記のようなものがあった。 ~~~引用~~~~~ まず、FT(FINANCIAL TIMES)紙の週末版に挟まれてくる雑誌[FT magazine](4月2日号)の最終ページにあるコラムでは、”Stale songs and warm ale(陳腐な歌とぬるいエール・ビール)”と題する文章が掲載されました。 イングランド人の特徴(IDENTITY)を考えると、 英国特有のぬるいエール・ビールを飲みながら陳腐な歌を大声でうたう姿くらいしか思い浮かばない、 という皮肉な意味がこめられたタイトルです。 このコラムで興味深かったのは、イングランド人自身が、諸外国(さらに、おそらく、スコットランドやウェールズなど)と違って、イングランド独自の文化を持っていないことを非常に気にしているという点です。 コラムの筆者は、イングランド人に本来備わっている特有の気質(美徳)が控えめな態度であるため、自らの特色を自己顕示的にアピールするような共通の文化が形成されなかったのだと結論づけています。 ちょっと開き直り的な感なきにしもあらずと思いますが。 ちなみに、筆者が列挙しているイングランド人の気質は、以下の通りでした。 Understatement (控えめな言葉) dryness (さりげなさ) ironic humour (皮肉をこめたユーモア) tolerance (寛容) coolness under pressure (困難な状況下での冷静) pragmatism (実用主義) humility (謙遜) straight talking (率直な言葉) intolerance of pretentious posturing (これ見よがしの気取った態度に対する嫌悪) a gentle sense of dissent (異論への寛大な感覚) a respect of individual choice (個人の自由の尊重) これらは、日本でもしばしば指摘される英国人気質ですが、私には本当にそうかどうかは判断つきかねます。 ―――― alex99 ―――― そうかな~? 私としては、まさにドンピシャ! 正鵠を射ていると思うのだが さらにshynessと言うものも特質として追加してもいいのでは無いか? ---- ただ、英国人のセルフ・イメージや彼らの価値観を知る上では、参考になるように思いました。 ~~~~引用終わり~~~~ このイングランド人とは、英国人の中でも、アングロサクソン系のイングランド人を指す。 イングランド人=イングリッシュと共に連合王国を形成するケルト系のウェールズ人・アイルランド人・スコットランド人は、英国人ではあっても、イングリッシュではない。 私は、私のロンドン生活を想い出すに、イングランド人には、上記の特徴が確かに、強くあると思う。
特に、UPPER CLASSのイングランド人においては、である 逆に、敢えて言えば、 LOWER CLASSのイングランド人は、こう言う特質を共有していない、と私は経験的に思うのだが これは、イングランド人の間に於いても、多重的な民族的な多様性が有って、英国特有の階級を形成しているのでは無かろうか? そうして、これらの性格が、アメリカ人とイングランド人とが、大いにちがう由縁だと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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