以前から、ときどき、そうだったのだが
この頃私は、CSでの「ドリフ大爆笑」の再放送番組(2局あるのだが)を毎日、録画、それを再生して楽しんでいる
笑うことは健康にいいらしいし
なんてのは福次効果であって
なによりも笑い転げていると実に楽しい
この番組と共に公開生放送の「8時だよ全員集合」
というのもあったが
この方は、CSでの再放送は無い様子
私は、これらのドリフの番組がリアルタイムで放送されていた頃
あまり日本にはいなかったし
この時間帯に自宅または独身寮にいなかったし
この番組がこんなに面白いものだとも知らなかったし
でも、今、老後の生活において(笑)
こんなに笑い転げることが出来るのもありがたい
それにしても、この番組
基本的に、いかりや長介さんがプロットを考えていたとは
天才だな(笑)
それともう一つ
私も大学時代は、極めて短時間ではあったが
ジャズの同好会に入っていた
ジャズマンというのは、
後輩のタモリがそのわかりやすい典型だが
常にふざける習性があって
つまり、過度の規律や真面目さに抵抗がある
そういう人間がジャズをやるのかも知れないが
それでいて洒落たセンスを持っていて
ドリフターズも、元々はバンドだった訳で
彼らのバンドマン特有のしゃれのめす精神が生きている
そう感じる
まあ、洒落たジャズというよりは
かなり泥臭いドタバタではあるが
いかりやさんには絶対服従!
「8時だョ!全員集合」秘話 仲本工事インタビュー
前編
2016/02/16 07:00
週刊ジョージア
ザ・ドリフターズの全盛期を語る仲本工事
最高視聴率50%超というお化け番組「8時だョ!全員集合」や「ドリフ大爆笑」などで、お茶の間のスターだったザ・ドリフターの一員である仲本工事のインタビューを前後編に分けてお届け!前編では「8時だョ!全員集合」の制作秘話を中心に語ってもらった。
ドリフに入ったことが大失敗!
――仲本さんの長い芸能生活の中で、一番の失敗といえば?
そうだね、ドリフターズに入ったことが“大失敗”かな。
――えっ、どうしてですか?
だって、僕は音楽がやりたくてドリフターズに入ったんだよ。
それなのに、コメディの方にいっちゃうんだもん(笑)。
僕が入るとき、いかりや(長介)さんは「ギターが病気で抜けるから、代わりに入ってくれないか?」って誘ってくれたのに。
(※ザ・ドリフターズは純粋な音楽グループだったが、次第にコメディアンとして活動することの方が多くなっていった)
―― (笑)。では「8時だョ!全員集合」が大人気だったときも、実はコントより音楽がやりたいと考えていた?
そうだよ。「俺はお笑いじゃないのになぁ」って思いながらずっとやってたね。
でも、毎週次から次へと覚えることがあって忙しかったから「辞めて違うバンドに移ろうかな」なんて、考えるヒマさえ無かったんだ。
――なるほど。やはり練習は大変だったのでしょうか?
生放送だから失敗が絶対にできないのはもちろんだけど、アドリブも一切ダメ。
だから稽古の時点で、完璧な状態になるまで練習をする必要があったんだ。
筋書き通りに進めないと、カメラマンもどこを映したらいいか分からなくて困るから。
――アドリブのように見えていた部分も、実は違ったんですね。
すべて計算。計算されてない笑いは無かったよ。
それを作ってたのがいかりや(長介)さんだから、いかりやさんの才能はスゴイよね。
いかりやさんの言うことには絶対服従
――いかりやさんが内容を考えていたんですか?普通は、放送作家と呼ばれる方たちがコントを作るのでは。
もちろん放送作家がプロデューサーやディレクターと一緒に考えて台本を書いてくるんだけど、ほとんど使われない。
打ち合わせでは最初に、いかりやさんが台本を読むんだけど…。
「さて、これは置いといて何やろうか?」
ってところからスタートするんだ。求める面白さには、達してなかったんだよね。
――ハードルが高かったんですね…。その状態から、どのようにしてコントを作り上げていくんでしょう?
まずは、いかりやさんがベースとなる案を思い付くのを、みんなで待つんだよ。
打ち合わせには、ドリフのメンバーとスタッフ全員…全部で30人以上が参加してるんだけど、物音一つしない“シーン”とした状況だったね。
ベース案ができた時点で「集合!」となって、みんなで相談する。
――いかりやさんが考えている間、仲本さんたち他のメンバーやスタッフは、緊張しながらじっと待っている状態でしょうか?
いや、僕はブーたん(高木ブー)と将棋してた(笑)。
それに、全員で「名人戦」とかも開催したな。
――物音がしないだけで、意外となごやかなんですね(笑)。ベース案というのは?
例えばだけど“オチ”だけが、まず決まるとか。
「家が壊れる、というオチで笑わせよう」と決まって。
「じゃあ、どうやって壊そう…岩を落とせばいいんだ」
「岩が落ちてくるには、ガケのそばに家が立っていた方がいいな。そこには、どんな住人がいたら面白いかな?」
っていう風に、軸を決めてから肉付けしていくことが多かったんだ。
全部決まるのは、だいたい翌日の明け方。
――12時間以上ですね。
そして打ち合わせをもとに、放送前日に4回、放送当日も4回、みっちり稽古をして本番に臨むんだ。
――その稽古では、いかりやさんが相当厳しかったというお話も。
確かに厳しかったけど…。
ドリフターズはいかりやさんを“長”として、上下関係をキッチリ守っていたグループだから、ふつうのコトだと思ってたな。
いかりやさんが決めたことには絶対服従で、白を赤と言われても従うのが、当たり前だったからね。
――そうなんですね。
自分が「違うなぁ」と思ったことでも、やらないといけない場合があるのは、仕事なら当然でしょ。
ただ自分のやりたいようにするのって、仕事じゃないよね。
「失敗しちゃいけない」
「次に繋げなくちゃいけない」
「周りの人に気を遣わなくちゃいけない」
色々な辛いことがあるけど、そういったことを乗り越えたところに“笑い”が生まれるんだよね。
苦しいことがあったときは「これは自分に与えられた試練なんだ!乗り越えれば成長できるんだ」と思えばいいんだよ。
――なるほど。それだけの心構えで準備しても、本番で思い通りにいかなかったことは?
時間どおりに進まないことは多かったよ。やっぱり延びちゃうんだよね。
どう計算しても時間が足りなくなったときは、タイムキーパーが「もうムリだ!」って台本を床に投げつけたりして(笑)。
――そんなときは、どうするんですか?
エンディング曲のテンポを、めちゃくちゃ速くするんだよ。
それで、「ババンバ、バンバンバン♪また来週~!」ってとりあえず終わっちゃう。
「全員集合」の音楽は生でバンドが演奏してたから、残り時間に合わせたスピードに調節できたんだよね。
【週刊ジョージア】
仲本工事(なかもと・こうじ)●41年生まれ、東京都出身。学習院大学政治経済学部卒。64年、ザ・ドリフターズに加入。69年にスタートした「8時だョ!全員集合」は国民的人気番組に。また、テレビドラマ、映画、舞台でも活躍。高木ブー、加藤茶との「こぶ茶バンド」としての活動も。
取材/池田悟史 構成/questroom inc. 撮影/宮腰まみこ
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