カテゴリ:V 【過去ログ 迫田さおり選手 その1】
記事 どっしり構え慌てずV テニス大坂、成長の証し
スターになるべき選手にふさわしい大坂の初優勝だった=AP
大坂が本格的にツアーを転戦し始めたのが2016年。当時、彼女の世界ランキングはまだ3桁だった。だが現役時代からの知り合いで、今は解説者仲間であるメアリー・ジョー・フェルナンデス、パトリック・マッケンローらに「彼女は必ず頭角を現してくる」と言われた。将来、解説をするときに必要だからか、彼らも彼女の試合をチェックしていたし、僕に「なおみはどんな性格か」とよく聞いてきた。それにしても、こうした派手な勝ち方をするとは……。 スターになるべき選手にふさわしい初優勝だった。今回、制したBNPパリバオープン(米インディアンウェルズ、3月5~18日)は四大大会に次ぐ規模の大会で、ビッグタイトルだ。決勝まで戦った7試合のうち初戦のマリア・シャラポワ(ロシア)、準々決勝のカロリナ・プリスコバ(チェコ)、準決勝のシモナ・ハレプ(ルーマニア)の3人の対戦相手は世界1位経験者。金星を挙げるだけにとどまらず、大会を勝ちきった。 ハレプも決勝で戦ったダリア・カサキナ(ロシア)も緩急を自在に操る。多彩なショットで揺さぶり、相手に気持ちよく打たせない。いずれも大坂がこれまで苦手とするタイプで、昨年までなら相手の術中にはまってミスを連発し、自滅していたと思う。
強烈なサーブも大坂の武器=AP このようにどっしり構えて、慌てなくなったのが昨季までの大坂との大きな違いだ。 これは的確な指摘だが
大坂にはさらなる進化を期待してもいい=AP 彼の指導を受けるようになってから、大坂は練習で今まで以上にたくさんのボールを打っていると思う。体が絞れており、技術的にも戦術的にも進化している。セリーナのように、自分のリズムで打つテニスに戻った。 今回の優勝を機に対戦相手からのマークはきつくなるだろう。しかし、心配はしていない。研究されても、それを打ち破るだけのショットを持っている。今大会まで大坂と3戦して一度も敗れたことがなかったハレプの準決勝第2セットでの崩れ方を見ると、「一度大坂に負けたら、勝てないかもしれない」と思っていたような気がする。 大坂にはさらなる進化を期待してもいい。次戦のマイアミ・オープン(米マイアミ、3月19日~4月1日)が興味深い。乾燥してボールがよく飛ぶインディアンウェルズから一転、湿気が多いマイアミではボールが重くなり、飛ばない。マイアミは大坂の本拠地とはいえ、こうした変化にすぐに適応するのはなかなか難しい。しかも1回戦の相手はセリーナ。どんな戦い方をするのか、大坂の今後を占う大会になりそうだ。(敬称略)
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最終更新日
2018.03.19 22:14:54
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