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【かんべえの不規則発言」より
<12月7日>(月) 〇 今年の経済財政白書は11月に公表されたのですね。その昔、「経済白書」といえば夏の季語として歳時記に登録されたそうですが。今年の場合は春先がコロナで大騒ぎだったので、「せめて4-6月期のGDPを見てから書きたい」ということで、大幅に遅れて誕生したそうです。 〇 ということで、7-9月期GDPは反映されていないわけですが、 特に第1章「感染症流行下の我が国経済の動向」は値打ちがあると思います。 コロナに対するわが国初の官庁エコノミストによる分析なわけですからね。 (中略) 〇 わざと難しい言い方をしていますが、 要するに「統計的に見ると、外出を減らしたから感染者数が減ったというエビデンスはない」と言っておるのです。 しかも脚注の(11)では、さりげなく「8割おじさん」(alex99 注 西浦教授の事)がディスられていたりして面白いでしょ? (中略) さきの緊急事態宣言は、実施された4、5月を含む四半期データが示唆するところによると、 消費だけで、約7.6兆円(第1-1-11図、年額換算で31兆円、平年対比で10%程度)に上るコストを伴っている。 欧米諸国では、厳しい活動制限を導入しても、感染症による死亡者数が年間死亡者数の1割近くに達してしまった国もある。 元々、我々は新型コロナウイルス感染症のリスクだけでなく、様々な死亡リスクに直面している。 例えば、 インフルエンザは例年約1,000万人前後の患者が発生しており、1日当たりの死亡者数は、感染者数がピークとなる1、2月には47人程度、年間の死亡率(人口10万対)は2.9程度である(14)。 新型コロナウイルス感染症については、 日常の感染症対策(手洗い・マスク・うがい等の実践や三密を避ける行動)を徹底することで感染拡大の防止を図ることが可能であることを踏まえると、 過度に経済活動を規制することなく、流行を防止できるのではないかとも考えられる。 (14) さらに、厚生労働省(2020)によると、2019年の死因別死亡率(人口10万対)は、交通事故が3.5、溺死が6.2、窒息が6.5、転倒・転落・墜落が7.7、自殺が15.7である。 〇 経済の専門家が、医療の専門家をどんなふうに見ていたかがご理解いただけるんじゃないかと思います。
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最終更新日
2020.12.10 12:15:46
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