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阪神ドラ1佐藤輝明の実力 前記録保持者の元近鉄監督が語る 「王さん、イチロー級…今年は25~30本。3年目に3冠王を狙える」 3/19(金) 6:00配信 阪神ドラ1の佐藤輝明はオープン戦で怪物ぶりを発揮してドラフト制導入後最多となる6本塁打をマークしている 阪神ドラフト1位の大型ルーキー佐藤輝明(22)が球界に衝撃を与えている。 17日の西武戦では3試合連続となるオープン戦6号を放ち、元近鉄監督、佐々木恭介氏(71、現・大和高田クラブ監督)が1972年に作った新人のオープン戦最多本塁打記録を49年ぶりに塗り替えた。その佐々木氏に佐藤の持つ可能性について聞いた。 過去に中村紀洋氏や福留孝介らのスラッガーを育てた“名伯楽”が語った、その驚愕の内容とは? 「内角が打てる清原和博氏のイメージ」 佐々木氏はテレビのニュースで記録更新を知ったという。 「並んだと思ったらすぐ更新。たいしたもんやね。オープン戦の記録だし、僕自身、そんな記録は、まったく忘れていたんだけど、何社かの新聞社から電話が入って思い出したよ」 クラブチームの大和高田クラブを率いる佐々木氏は、スカウト活動も含めて関西の大学野球を視察に訪れる機会が少なくなく、近大時代から佐藤に注目していた。時間が許せば、阪神のキャンプ中継やオープン戦もテレビで見ていたが打撃スタイルの進化に気がついた。 「大学のときは、右の腰が開くのが早いなと気になっていた。あれじゃふところ(内角)を攻められたら外の変化に届かないなと。でも今は開かなくなって綺麗にバットが出だしている。頭がええね。対応能力が高いんやろね。怪物になるよ」 阪神の打撃コーチとして、新庄剛志氏や亀山努氏らを育て、近鉄監督時代には、中村紀洋氏、中日打撃コーチとしては、福留孝介を育成するなど、その打撃指導能力に定評がある佐々木氏は、佐藤の“凄さ”をこう分析する。 「普通は逆方向への打球を意識してバットを内側から出して打とうとすると、こすり気味になり、バットのヘッドが落ちる。99%の選手がそうなるので僕は逆方向に向かって引っ張れと教えているんだけど、佐藤は、逆方向の左中間に向かって引っ張っているよね。だから打球が上がる角度でバットがボールに入る」 6本中4本が逆方向のアーチだ。 ただリーチが長く、アッパー打法のため、内角が弱点では?という声もあったが、16日のヤクルト戦では全球内角攻めをを仕掛けられた末、左腕の寺島の内角直球をライトスタンドの上段にまで運んだ。 「言うなれば、左右の違いはあるが、清原和博がインコースを打てる打者にしたようなイメージだね。ヤクルト戦では内角のボールをホームランにした。 インサイドのボールをさばく際にリーチの長い打者は右ヒジを抜いて打つ場合が多い。右の脇を開いてね。そうなると芯には当たるが打球は強くならない。だが、佐藤はヒジの使い方が柔らかいから体の中で折りたたんだままバットを振れる。右ヒジを開かない。これは教えてもできない天性のもの。清原は内角球に苦労したが、このヒジの使い方がなかったからなんだ」 佐藤の特長のひとつは右ヒジの使い方にあるという。 佐々木氏は、新日鉄広畑からドラフト1位で近鉄に入団。オープン戦では、広島の外木場義郎氏、中日の星野仙一氏、三沢淳氏、ヤクルトの変則アンダースロー、会田照夫氏らから5本塁打をかっとばしたが、実は、プロの壁を感じていたという。 「社会人では長距離バッター。プロでもホームランも打てるかなとオープン戦を迎えたが外木場さんは真っすぐもキレてカーブも大きかったし星野さんも球威があった。これは、よほど性根をすえないと苦労するなと思った。オープン戦では5本を打ったけれど、1本はコーンと打つが、あとの3打席の内容がたいしたことがなかった(笑)。せめて4打席のうち2打席に内容があれば、手ごたえもつかめたのだろうが、4の1じゃ話にならない」 開幕のロッテ戦では「三塁・6番」でスタメン抜擢された。4番は土井正博、5番は伊勢孝夫氏だった。佐藤は「右翼・6番」を予定されており、そのストーリーは似ている。だが、佐々木氏は、開幕11試合でスタメン落ち、5番に抜擢された試合もあったが、故障などもあって、1年目の成績は、53試合、打率.246、5本塁打、12打点に終わっている。 プロの洗礼を受けた。 「レギュラーシーズンに入って、ふところも攻められた。ベースから立つ位置に少し距離を置いて打球を飛ばそうとしたが、外の変化球にはついていけない。足に大きな肉離れをやって試合にも出れなくなった。 ベースに寄り、アウトコースを真ん中にする感覚でないとプロでは飯が食えないとオープン戦から夏までに感じ、アベレージを稼ぐにはどうすればいいかと考えてバッティングスタイルを変えたんだよね」 佐々木氏は、1年目の夏以降にバッティングスタイルを長距離狙いからアベレージ狙いへと変えた。バットを短く持ちベースに近づきコンパクトに振った。レギュラー定着は3年目。4年目に打率.305を打ち、首位打者を獲得したのは7年目だった。 ヤクルトがオープン戦で仕掛けたようにライバル球団が本番に入って“内角攻め”をしてくることは十分に考えられる。佐々木氏も「おそらく佐藤も間違いなくふところのもっと厳しいところを攻められる。当ててもいいから行け!というくらいの指示は出る。軸をずらさせ、のけぞらせ、崩すならそこからだからね」と見ている。 しかし、「佐藤は頭がいいし対応力があるので克服していけると思う」と楽観視している。 佐藤にはプロの洗礼に対処できる“メンタルの図太さ”があるというのだ。佐々木氏が、視察していた大商大戦で、第1打席に左腕投手にインハイを攻められ、デッドボールを受けたが、その後の打席に影響が見られなかったという。 「ぶつけられた後の打席に注目していたんだが、同じ左腕にまたふところを攻められても開こうともせずに打ちにいっていた。崩れない芯の強さは持っているなと感じた」 それらを総合的に判断して佐々木氏は佐藤の1年目の数字をこう予想した。 「当初は、22、23本と思っていたが、オープン戦での適応能力を見ていると、25本から30本の間を打てるような気がしてきた。25本をクリアしたら打点も80打点は超えるよね。打率は.270、280は打つかな。30本というひとつの壁があって清原の持つ31本の新人最多記録を抜くのは難しいかもしれないが、それをやったら本当の怪物」 セ・リーグには清原氏超えを果たすための追い風があるという。 「パ・リーグは、多少コントロールを間違っても球威や変化球のキレで抑え込んでいく投手が多い。一方、セ・リーグは、配球で相手を抑えにかかるところばかり。その野球観の差が日本シリーズの4勝0敗につながっているんだろうが、そういうセの環境だと佐藤が真価を発揮できる可能性は高い」 もちろん課題はある。 「真っすぐに対しては、左足に体重が残りかけて、悪い言い方をすれば、そっくりかえるような形で打つよね。本番で各チームの一流投手が出てきてコースを攻められるとヘッドの下がる打ち方にされてしまう危険性がある。このあたりが課題になるんだろうけど、今は、逆に変化球で少しずらされると両足にしっかりと体重が乗ったところでボールをつかまえることができている。今後、彼が経験を積む中で、真っすぐに対しても同じように両足に体重が乗って、軸足も前足の壁も効いて回転して打てるようになると、今度は変化球を泳ぎ気味に打てるようになってくる。そうなれば相手バッテリーは攻めようがなくなってくる」 佐藤の持つポテンシャルと期待できる対応力。佐々木氏がプロを生き抜くためにスタイルを変えたように佐藤も、頭を使い、自らを進化させていけば、とてつもないゴールが待ち受けていると見ている。3冠王の可能性だ。 「野球界の歴史を紐解けば、多くの名選手がいるが、左打者としては、王さん、張本勲さん、イチローが別格でしょう。佐藤は、将来、その別格の中に入っていく可能性を持っている打者。落合博満は、3冠王を3回とったが、佐藤も3年目には3冠を狙えると思う。日本の宝が出てきたよ。こういう選手と一緒に野球をやりたかったね」 日本球界では2004年の松中信彦氏(ダイエー)を最後に3冠王は出ていない。セ・リーグでは、1986年のランディ・バース氏(阪神)以来誕生していないが、佐々木氏は、佐藤は、歴史を塗り替えるだけの逸材だと断言した。 ただ心配なのは阪神の育成力だ。 「ちょっとしたヒントをひとつ与えるだけで、佐藤はそれを3つも4つも感じて積みかさねていける選手だが、それができる指導者が阪神にいるかどうか」 佐々木氏はすでに起用法に疑問があるという。 「なぜ三塁で使わないのだろう。元々はサード。バッティングに通じるハンドリングの柔らかさがあり上手いサードになれる。華のある佐藤は、お客さんに近いサードが似合う。大山を一塁にコンバートすれば、巨人の黄金期を支えた三塁・長嶋さん、一塁・王さんのONに匹敵する布陣をこの先、数年にわたって作れると思う。外国人起用との兼ね合いがあるのかもしれないが、もっと先を見て決断すべきだ」 矢野監督には、マルテとサンズの2人を打線に組み込みたいとの考えがあり、そうなるとマルテ一塁、サンズ左翼が動かせず、佐藤の守備位置は右翼しかない。現場からすれば頭を悩ませるところだろうが、佐々木氏が主張するように、数年後をみすえて、佐藤三塁、大山一塁で内野を固め、外国人は外野に1人、あるいは2人というチーム編成にする決断が下されてもファンは納得だろう。佐藤の“試運転”は今日19日からのオリックス3連戦で終了。あと1本出れば、ドラフト制のなかった1958年に長嶋茂雄氏が作ったオープン戦7本の新人記録に並ぶことになる。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社) ―― 私の感想 ――
この佐々木恭介さん よく覚えている 数々の名選手を育てた名伯楽でもある、ともいうが この、正直で、素晴らしい分析を読むと納得である 特に、佐藤は三塁で使うべしという意見 私は遊撃で使うべしで、もっと大胆だが 本当に外野ではもったいない 阪神は、木浪・糸原の二遊間がウィークポイント 佐藤をショートにコンバートすれば、阪神の弱点がいっぺんに解決する 佐藤なら、一年あれば、強肩だし素晴らしいショートになると思う 二塁は、木浪(本職)・糸原・小幡・中野・板山などで競わせればいい お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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