カテゴリ:OJ【日本】での想い出
――南千住に関連する 私の青春の想い出 ―― 南千住・東京スタジアム、と聞くと、なんとなく懐かしい気分になる と言っても、私は東京スタジアムでロッテの試合を観戦した、などと言う経験はない ただ、この二つの言葉から、二つの想い出が蘇る 想い出 その1 南千住 大学生のころ、アルバイトで南千住に二日間ほど通った 南千住とは、初めての土地だったが、中小企業・工場が多い印象だった ロッテの本拠地・東京スタジアムの事は脳裏になかった ごみごみした建物の中にアルバイト先の小さな工場?はあった アルバイトの作業の内容は、栄養剤のアンプルを細かく砕くこと 昔よく売っていたのだが、栄養剤と言うか、精力剤と言うか 小さなアンプルに入った液体なのだが それが多分、有効期限切れになった そんなものが小山のように積んであった それをハンマーで細かく砕くのである その作業の目的は、有効期限切れなので廃棄する そのためにはアンプルを砕く必要があり 砕いた結果、容積も小さくなり、廃棄が容易になる そういう事だったのだろうと思うのだが それは今、書きながら思い当たった作業目的なのだ(笑) 思えば、若いころは、ものを思わざりけり(笑) 本当に若い頃はバカだった 今もだろ? ほっといてくれ! 何しろ貧乏学生なので、栄養が心配である そういう貧乏学生の目の前に小山のような栄養剤 精力剤なのかもしれないのだが(笑) これは飲まない手はない アンプルを砕きながらも、チューチュー アンプルの中の精力剤を吸う卑しさ(笑) 今はヘロヘロの爺さんのこの私だが 大学生のころは筋骨たくましい壮健な大男の若者だったのだ ここ重要! 真面目に一日中働き続け 今思えばもっと怠けてもよかったのだが ご苦労さんと、当時としては、割のいいアルバイト代をもらい二日間通った 作業が終わると、労働者諸君の殿堂、南千住から長駆 長駆と書いても今の人には意味も分からないだろうけれど 長駆とはいい条、地下鉄で(笑) 地元新宿に帰着 早速、労働者諸君の集う高級食堂街「小便横丁」へ 小便臭い、とは確認できなかったが 戦後の闇市時代は、そうだったのだろう 狭い横町の中の「鶴亀食堂」の暖簾をくぐり クジラ肉のステーキに味噌汁などを 真面目過ぎた労働で消耗したエネルギーを補給 この鶴亀食堂は今もあるんだろうと思う それからあとはどうしたかは記憶にない おそらく外山町の安アパート(家主はそう思っていない)に帰着 大びんの牛乳を飲んだのだろうと 当時のルーティーンから推測 ああ、あのころはよかった 未来は無限に開けていると思っていた あのアンプル精力剤はどう作用したのだろうか・ 学生時代にデートを一回したきりと言う悲惨な青春時代だったから 無駄アンプルとなってしまった 精力剤アンプルよ すまん! (謝ることは無い) 想い出 その2 この想い出の舞台は、労働者諸君がお住いの南千住では無い 高級住宅街・井の頭線沿線のとあるアパート そこに私は住んでいた 「住んでいた」と言っても、本来、私は そこから二駅ほどのところにある独身寮に住んでいる「べき」だったのだが それなのに私は・・・ 私の独身寮の同じ部屋に同じ課に配属された慶応出身の男がいた この男は三田の色魔と言われる慶応の出身だけあって 学生時代から水商売の女性と同棲していたという事で 独身寮にいたのは、ほんの最初だけ すぐ彼女と、学生のくせにマンションで同棲していた、と後で知った 「三田の色魔・慶応」とか 「利口で無い無い立教」とか 六大学野球リーグで歌われる応援チャントは、真実を伝えている(オイオイ) 私は超堅物の士族出身の祖母・母に育てられたせいで 学生時代のデート歴は、一回だけ(涙) しかも、それも振られた(涙)、と言う悲惨な しかし、潔癖な青春時代を過ごした男である 学生時代から女と同棲(男との同棲は、もっとイカンが) をするなんて、なんて不潔な男なんだっ! そう思っていた しかし、うらやましいという気持ちも 無かったは・・・無かったとは…無かったとは・・・ (どっちなんだ?) そう思っていた私だが 社会人になって何年目だったか? ある機会にアメリカ人の若い女性と知り合い 住所を紙切れに書いてもらい すぐにその週末に、書かれた住所を頼りに 高級住宅街・井の頭沿線にある あまり高級では無い木造アパートを訪ねた 私に住所を紙切れに書いて渡したアメリカ女性だが まさか本当に訪ねて来るとは予想していなかった様子で 少し驚いた様子だったが 鈍感で潔癖な私はそういう事にも気が付かず 彼女のアパートでいろいろ話し込んだ 長時間の真剣な話し合いの結果 彼女とはお互いに、意外にもにも気が合ってしまい 同棲など不良のすることだと軽蔑していた潔癖な私だが その次の週には彼女の高級住宅街にはあるものの 木造の高級では無いアパートに住みだすという 何と言うか、本中華 何の精神的な躊躇も無く 何の良心の呵責も無く 何の恥辱心も無く (このへんでいいかな?) 私の同棲生活がスタートしたのだ もっとも、唐の私の灰色の脳細胞の中には 「私は同棲しているんだ」と言う自覚も 「同棲」という「いやらしい」響きを持つ単語も 全く存在しなかったのだ 本当のことを言うと このブログを書き始めて回顧してみて初めて あれが「同棲」であったという発見をしたのだ(オイオイ) それにしても、昔は、ものを、おもわざりけり (こればっかり) 前にも書いたことだが 私は同棲しているという自覚も無く ましてや異人の女と(オイオイ)暮らしているという自覚も無く 会社では、そういう、放課後の生活の事はおくびにも出さず ・・・と言うか 別にプライベートなことは、自分からしゃべる空気でもなかったし 何も言わなかったので 会社の同僚たちは、私が、放課後に そういう「異文化研究」をしているとは(オイオイ) 誰一人知らなかった いまだにそうだと思う そういうわけで、会社では、激務に励みながら(笑) 夜は、彼女やそのアメリカ人友達たちと暮らす そういう polarize した生活が平穏に過ぎ(笑) 商社は激務だとは言え、たまには早く帰宅することもあり そんな早帰りの日には、夕方には アパートの隣にあったスナックで一人で飲む事があった そのうちのあるスナックでは、年配のママさんに気に入られ かなり良く通った そのうちに、そのスナックの常連に美人がいることに気が付いた だからと言っても、潔癖な私は(オイオイ9 特にアプローチすることも無く しかし、そのうちに、私を誠実な男だと判断した「年配の」ママさんが 私がその美人と結婚してはどうかと言いだしたのだ 確かに美人だし真面目そうだしグラマーでもあるし ただ、男は、そういう条件がそろっていたらすぐ結婚するという そういう簡単な動物では無い ここんとこ重要! それに忘れていたが、私はアメリカ人の女性と 同棲しているという負い目がある(笑) 重婚はいけない(オイオイ) それによく聞いてみたら、その女性は離婚歴があるという 私には離婚歴が無い まだ結婚歴も無い(オイオイ) それで、多少、進退極まって(まだ極まってもいないのだが) その二階にあるスナックに飲みに行くようになった そのスナックには女性がいない 若い大柄なマスターだけである 客もいない(オイオイ) マスターは、野球だ好きだという 南千住の東京スタジアムで、ロッテの試合が無い日など 仲間の野球チーム同士で野球をすることがるという 労働者諸君が多い南千住近辺の人間らしい 客などめったに来ないスナックなので 暇なマスターと外に出て、キャッチボールをした しばらくすると私の彼女が勤務を終えて帰ってきた 彼女はカルフォルニアの州立大卒で、ある日本企業で英語を生かした仕事をしている、と聞いている ちょうど夕日が落ちかけて夕空である 彼女の長い金髪が輝いている マスターは二階の客がいないスナックに帰って(笑) 私と彼女はアパートに入った 今日はアパートの二階の住人と一緒に、夕食を自炊する約束である その住人は、中年のアメリカ人軍属 それに彼の愛人の先週大学の男子学生(わざと誤字) つまり、いまでいうLGBTカップルである でも、そんな暗さはみじんも無く明るい まあ、こちらが偏見を持っていないからでもある 我々はいわば odd couples だったのだろう ただし、こちらはヘテロ・カップルである ああ、あの頃は楽しくて自由だったな~ (こればっか) 実際に書いてみると 南千住つながりというだけのことで それほどの想い出でも無かったな すまん! ただ、私にとっては大事な想い出だ
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