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国民の「行動変容」「自粛」を促すのは「政府の介入」なのか? メディアの「情報」なのか? 「かんべえの不規則発言」より引用 <6月30日>(水) ○今月20日には10都道府県の緊急事態宣言が解除され、「まん延防止等重点措置」になったけれども、「マンボウ」の期限は7月11日(日)となっている。ところが足下の感染状況はかえって悪化しているようで、延長になるのか、それとも緊急事態宣言に逆戻りなのか。 ○コロナ感染から1年以上たち、データが蓄積されてきたことで、経済学者たちの研究が深まっている。 ステイホームの比率が高まるなどの「行動変容」は、マスコミやネットを通しての「情報効果」と、政府による「介入効果」の2つによって実現している。 どちらの影響力が強いかというと、実は前者の方が圧倒的に強いのだそうだ。 つまり政府の介入はあまり効果がないことが分かってきた。 ○スマホデータを使った実験によれば、昨年の緊急事態宣言の効果で外出は8.6%減った。しかし実際の外出は5割程度減っている。どうやら人々は「お上の命令」よりも、日々の感染者数や死者数のデータを見ながら、自分の行動を決めているらしい。だから緊急事態宣言が長引くと、若者が深夜の街に繰り出すようになってしまう。そもそも彼らはテレビを見てないしね。逆に緊急事態宣言が解除されても、数値が上がってくるとちゃんと外出を控える。その程度には賢いのである。 ○いや、それは日本がロックダウンをしてないからだろう。ちゃんと法律を変えて、行動を制限すべきなのだ、という声があるかもしれない。ところが実は、他国でもあんまり事情は変わらないらしい。シカゴ大学の研究によれば、米国におけるロックダウンは外出を7.6%減らす効果しかなかったという。まあ、かの国の人たちは、確かにお上の言うことをあんまり聞かんわな。 ○ということで、最近になって「ボランタリーな行動変容がいちばん効果的」ということがだんだんわかってきた。だったら余計な規制やコメントは一切抜きにして、データを地域ごとに正確に公表するだけにしておく方が良いのかもしれない。とりあえず緊急事態宣言を再発出しても、その効果が限定的になるであろうことだけは間違いあるまい。お上は辛いのである。
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最終更新日
2021.07.01 07:48:07
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