カテゴリ:🔴 D 【防衛と安全保障】 改憲・沖縄
防衛増税について 日本国民は本当に肝を据えて真剣に防衛をかんがえているのか? 疑問である ―――― 「かんべえの不規則発言」より ―――― <12月13日>(火) 〇安全保障懇話会、という団体から講演依頼を受けて、よく調べもせずに安請け合いをしてしまったのである。そこで本日はグランドヒル市ヶ谷へ。ご存じ、市ヶ谷駅前にある防衛省御用達のホテルである。コーヒーショップに入ると、最近テレビに出ずっぱりの防研、高橋杉雄氏が外国人と打ち合わせをしていたりする。そんなことは全く驚くには値しない。 〇が、あらためて講演会場に立って周囲を見渡すと、まったく洒落にならない方々がおられるではないですか。まず当会の会長は西原正先生である。ああっ、ご無沙汰いたしております。そして会場は見渡す限りの空将、海将、陸将たちである。あっ、あそこに居るのは永岩空将、最近は映画翻訳の監修(『Top Gun マーヴェリック』)で大当たりだそうではありませぬか。お、渡部陸将、以前、ご一緒に上海にまいりましたようねえ、などと。 〇それより何より衝撃的なのは、最前列に座っておられる「前会長」の山崎拓先生である。そもそも当会を創設されたのがヤマタク先生だったそうで、こんな方々を前にワシはいったい1時間半も何を語ればいいのであろうか。軽くパニック状態である。 〇が、そんなことも言ってられないので、「中間選挙後のバイデン政権」と「最近の経済安全保障問題」について粛々とお話し申し上げる。まるで肝試し大会である。経験的に言って、自衛官OBの方々はたいへん優しい方が多いので、まあ、なんとかなってしまうのである。 〇当懇話会の忘年会も久しぶりであるようで、その後も大変な盛り上がりであった。なにしろ防衛3文書が間もなく完成しようとしていて、防衛予算の倍増計画も進行中である。時節柄、滅多に聞けないような話をいろいろ拝聴する。 <12月15日>(木) 〇明日には防衛3文書が閣議決定される予定。 そして防衛増税についても、バタバタと物事が決まりつつある様子。 一昨日の晩、安全保障懇話会の皆様方から伺ったご意見を思い出すところである。 *防衛は重要だ、と言い続けながら受け入れてもらえなかった時期が長かったので、昨今の流れは感慨深い。 *防衛3文書、と一括りにされるのはおかしい。 ①国家安全保障戦略 →②防衛大綱 →③中期防衛計画 の順であるべきだ。 *防衛にコミットするからには財源はちゃんと確保してほしい。 当面は国債で、と言われると「真面目にやっているのか」と思われかねない。 *だからといって、復興財源からねん出する、というのも東北の被災地の方々に大変失礼なことである。 〇皆さん、防衛のプロたちだけあって、「保守主義とはこういうもの」という考え方を示されていた。 あらためて思ったのだが、「防衛費は倍増させたいが、増税は御免こうむりたい」というのは、真の意味での保守主義ではないのではないか。 〇経済界の一員といたしましても、「台湾有事のリスクは個々の企業ではとても負えないのだから、それを政府が担保してくれるのであれば法人増税もやむなしだろう」と考えるものである。とりあえず年間1兆円なら全然オッケーだと思うのだが。 〇政治家の皆さんとしては、「来年春の統一地方選挙の前に、増税を言い出すなんて勘弁してくれええええ」という思いがあるのだろう。それはわかるけれども、あんたたち、防衛のプロたちの前でも同じことが言えるのか、と軽く突っ込んでみたくなるところである。
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最終更新日
2022.12.17 15:58:04
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